
この記事のポイント
- アムステルダム北部NDSM埠頭のテラス席で刑務官の男性(61)が射殺され、現場には多くの花が手向けられている。
- 現地紙は容疑者を37歳の「アミン・D」と報じ、NOSは発砲後に容疑者が怒鳴り散らしていたと伝えた。
- 警察は新たな情報を公表しておらず、動機や犠牲者の職業との関連は現時点で不明のままとなっている。
テラス席で起きた発砲、犠牲者は61歳の刑務官
オランダの首都アムステルダムの北部、NDSM埠頭(NDSM-kade)にあるテラス席で、男性が銃で撃たれて死亡する事件が起きた。現地紙ヘット・パロールやアムステルダムの地域局AT5などによると、亡くなったのは61歳の男性で、刑務所で刑務官(gevangenisbewaarder)として働いていたという。事件現場となったテラスには、その後多くの花が手向けられている。
NDSM埠頭は、かつて造船所だった一帯を再開発した水辺のエリアで、アートスペースやカフェ、フェスティバル会場として市民や観光客に人気の場所だ。中心部から無料のフェリーで渡れる気軽さもあり、休日には多くの人がテラス席でくつろぐ。そうした日常の場で人が命を落としたことが、市民に大きな衝撃を与えている。
「マルセルは最高のいとこだった」
ヘット・パロールの取材に、犠牲者の親族は「マルセルは、望みうる限り一番優しいいとこ(neef)だった」と語った。オランダ語の「neef」は「いとこ」と「甥」の両方を指すため、正確な続柄は報道からは断定できない。AT5の取材に応じた親族は「そうだと分かってはいるが、信じられない」と話しており、突然の別れに戸惑う様子が伝えられている。
公共放送NOSによると、容疑者は致命的な発砲のあとに激しく怒鳴り散らしていたとされる。また、日刊紙デ・テレフラーフは、容疑者を37歳の「アミン・D」と報じた。オランダの報道では、容疑者の姓を頭文字だけで表記するのが慣例で、これはプライバシー保護と推定無罪の原則に配慮したものだ。
警察は詳細を公表せず、動機は不明
一方で、警察は容疑者の身元や動機について新たな情報を公表しておらず、メディアが伝える内容と当局の発表には差がある。犠牲者の職業と事件の関連についても現時点では明らかになっていない。刑務官という職業柄、業務上のトラブルとの関係を疑う声が出るのは自然だが、当局が裏付けていない以上、あくまで推測の域を出ない。
オランダでは近年、麻薬犯罪組織による暴力事件や、司法関係者への脅迫が社会問題として語られることが多い。ただし、今回の事件がそうした文脈に位置づけられるかどうかは、捜査の進展を待つ必要がある。日常の憩いの場で起きた事件だけに、今後の警察の発表が注目される。
※本記事はオランダの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Het Parool




