
この記事のポイント
- デリー州の公共事業担当閣僚パルベシュ・ベルマ氏が道路視察中に撮影者を平手打ちする動画が拡散した。
- 野党・庶民党のバードワジ氏が「臆病だ」と非難し、与野党対立の争点として政治問題化している。
- 2025年の政権交代後、BJP新政権の顔である同氏の失態は政権への打撃になり得る。
道路視察の現場で起きた「平手打ち」
インドの首都デリーで、州政府の閣僚が公務中に一般の男性を平手打ちする様子が撮影され、動画がSNSで急速に拡散しています。現地の主要メディアNDTVやタイムズ・オブ・インディアなどが一斉に報じ、「スラップゲート(平手打ち事件)」とも呼ばれる騒動に発展しています。
問題の人物は、デリー首都圏政府で公共事業(PWD)などを担当する閣僚パルベシュ・ベルマ氏(正式にはパルベシュ・サヒブ・シン・ベルマ)です。報道によると、同氏は道路の状態を確認する現場視察を行っていた際、その様子をスマートフォンで撮影していた若い男性に激高し、平手打ちしたとされています。
当事者の証言と野党の反発
平手打ちされたとされる若者は現地メディアの取材に対し、「彼は私に手を上げた」と述べ、視察中のやり取りがきっかけで衝突に至った経緯を語っています。なぜ閣僚が撮影に反応したのか、その直前にどのようなやり取りがあったのかは報道によって細部が異なっており、現時点で断定はできません。
一方、野党・庶民党(AAP)のデリー支部を率いるサウラブ・バードワジ氏は、ベルマ氏を「臆病で恐れている」と厳しく非難しました。批判者が公務中の暴力行為を問題視するのに対し、閣僚側がどのような釈明をしているかについては、報道によって扱いが分かれています。
背景:政権交代後のデリー政治
デリーは連邦直轄領でありながら独自の州議会と政府を持ち、2025年の州議会選挙で与党だった庶民党が敗れ、インド人民党(BJP)が四半世紀ぶりに政権を奪還しました。ベルマ氏はその選挙で庶民党の党首だったアルビンド・ケジリワル前州首相を選挙区で破った人物として知られ、新政権の顔の一人となっています。
そのため今回の騒動は、単なる個人の失態にとどまらず、与野党対立の材料として政治的に利用されやすい構図にあります。道路の陥没や排水の不備はデリー市民の日常的な不満の種であり、雨季の後は特に道路の補修をめぐる視察やアピール合戦が活発になる傾向があります。
インドで繰り返される「政治家の暴力」動画
インドでは政治家が公衆の面前で職員や市民に手を上げる場面が撮影され、炎上するケースがこれまでも度々ありました。スマートフォンの普及で誰もが撮影者になれる今、閣僚の一挙手一投足が瞬時に全国へ広まる時代です。今回の件が法的な手続きに進むのか、あるいは政治的な謝罪や処分で収束するのかは今後の焦点となります。
※本記事はインドの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:NDTV




