
この記事のポイント
- アテネ五輪金メダリストのステファン・ホルム氏が、ヨーテボリのブックフェアで記者に暴行したとして参加を禁止された。
- 本人は首を絞める行為があったとして警察に通報されており、「妻が止めようとした」と後悔を語っている。
- 報道の自由を重んじるスウェーデンでは、著名人による記者への暴力として厳しい目が向けられている。
元五輪王者がブックフェアから締め出し
スウェーデン第2の都市ヨーテボリで毎年秋に開かれる北欧最大級の本の祭典「ブックフェア(Bokmässan)」で、元陸上走高跳選手ステファン・ホルム氏の登壇予定がすべて中止されました。日刊紙ダーゲンス・ニュヘテル(DN)の速報をはじめ、複数の現地メディアが報じています。主催者は、同氏がジャーナリストのエミル・ペーション氏に対して身体的な攻撃を加えたことを理由に、会場への参加を認めない判断を下したとされています。
「首を絞める行為」で警察に通報
夕刊紙アフトンブラーデットによると、ホルム氏は暴行の疑いで警察に通報されており、相手の首を絞めるような行為があったと伝えられています。ただし、どのような経緯で衝突が起きたのか、けがの有無など詳しい状況は、現時点の報道からは明らかになっていません。捜査の進展によっては、今後正式な立件の可否が判断されることになるとみられますが、これは一般的な手続きの流れであり、現段階で結論は出ていません。
一方、ニュースまとめサービスのオムニによると、ホルム氏本人は後悔の意を示し、「妻が私を止めようとした」と語ったとされています。自らの行為を否定するのではなく、感情的になった場面を認める発言と受け止められています。
ステファン・ホルムとは
ホルム氏は2004年アテネ五輪の男子走高跳で金メダルを獲得した、スウェーデンを代表するスポーツ選手の一人です。身長が比較的低いながらも世界の頂点に立ったことで知られ、引退後もテレビ出演や講演などで広く親しまれてきました。それだけに、国民的な人気を持つ人物が記者への暴力で告発された今回の一件は、現地で大きな驚きをもって受け止められています。
ブックフェアが下した判断の意味
ヨーテボリのブックフェアは、作家や著名人の講演、出版社の展示が集まる文化イベントで、スウェーデンでは秋の風物詩とされています。近年は「言論の自由」や「開かれた議論の場」を掲げてきた経緯があり、報道関係者に対する暴力は、そうした理念と真っ向から対立します。主催者が即座に出禁という厳しい対応を取ったのは、イベントの信頼性を守るための判断だと考えられます。
スウェーデンでは、ジャーナリストへの脅迫や暴力は報道の自由を脅かす問題として社会的関心が高く、有名人であっても例外扱いされにくい土壌があります。今回の件も、単なる著名人のトラブルにとどまらず、文化イベントと報道の関係を問う出来事として今後も議論が続く可能性があります。
※本記事はスウェーデンの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:dn.se




