
この記事のポイント
- ドバイ発テルアビブ行きのフライドバイ機内で操縦士同士が争い、機体が一時航路を外れたと報じられた。
- ロシア紙は操縦士がロシア人とウクライナ人だと報じたが、オマーン出身とする報道もあり情報は錯綜している。
- UAEとイスラエルを結ぶ路線で起きた事件で、湾岸航空会社はロシアにとっても重要な空の窓口となっている。
機内で操縦士同士が衝突、機体は航路を外れる
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイからイスラエルのテルアビブへ向かっていたフライドバイの旅客機で、操縦士同士が機内で殴り合いになり、機体が一時航路を外れたと報じられました。ロシアでも複数のメディアが大きく取り上げています。イスラエル側は「惨事は防がれた」との見方を示したと、ロシアのインタファクス通信が伝えました。フライドバイは、ドバイを拠点とする政府系の格安航空会社です。
ロシアで注目された理由は「操縦士の国籍」
ロシアのニュースサイト「レンタ」は、争った操縦士がロシア出身とウクライナ出身だったと報じました。両国は2022年から戦争状態にあります。そのため、両国の出身者が同じ操縦室で衝突したとされる点に、ロシア国内の関心が集まっています。
一方で、イスラエルの大手ニュースサイト「Ynet」の報道を引用した独立系メディアによると、機体を墜落させようとした疑いのある操縦士はオマーン出身だとされています。また、乗客の中に居合わせた操縦士が着陸を手助けしたとも伝えられています。関わった人物の国籍や、どちらが何をしたのかについては報道によって食い違いがあり、現時点では確認されていません。争いのきっかけや、意図的に機体を危険にさらそうとしたのかどうかも、公式な調査結果は出ていません。
背景:中東の航空網とロシア
UAEとイスラエルは、2020年の「アブラハム合意」(米国の仲介による国交正常化)をきっかけに直行便で結ばれるようになりました。ドバイ〜テルアビブ路線は両国を結ぶ主要な路線のひとつです。
湾岸の航空会社は、欧米の制裁によって欧州の空港から締め出されたロシアにとって、国外とつながる大事な窓口になっています。フライドバイもロシア各地への便を運航しています。中東の航空会社では、ロシア人やウクライナ人を含むさまざまな国籍の操縦士が働いており、今回の報道はそうした国際的な職場の実情を映したものともいえます。
今後の焦点
操縦室での乗員同士のトラブルは、飛行の安全に直結します。一般に航空業界では、操縦士の精神面の健康管理や、操縦室内での人間関係に起因するリスクへの対策が課題とされてきました。今後、航空当局や航空会社がどのような調査結果を示し、事実関係をどう説明するかが注目されます。
※本記事はロシアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:lenta.news




