
この記事のポイント
- 10月13日、フランス全土で高校生による抗議行動の5回目「第5幕」が行われ、参加者は16万〜48万人と報じられた。
- パリのデモは最後に暴力的な衝突が起きて終わり、「運動の信用を落とす一握りの連中」と非難する声が出た。
- 高校生たちは秋休みが始まる土曜日にも全国でデモを呼びかけており、運動の勢いが続くかが注目される。
パリで高校生デモが混乱のうちに終わる
フランスで続く高校生の抗議運動は、10月13日(火)に5回目の全国行動、通称「第5幕(acte 5)」を迎えました。仏有力紙ル・モンドによると、この日フランス全土でデモに参加した人数は16万1500人から48万人とされています。パリのデモは、終盤に暴力的な場面が起きたまま終わりました。
パリの地元紙ル・パリジャンは、現場で聞かれた「運動の信用を落とすためにいる、一握りのばか者たち」という声を見出しに取り上げています。大多数の参加者は平和的に行進したものの、一部の人物が騒ぎを起こし、運動全体の印象を損ねているという不満がにじむ言葉です。報道の要約からは、誰が衝突に関わったのか、どの程度の被害が出たのかといった詳しいことは確認できません。
「第5幕」とは何か
フランスでは、同じ運動が繰り返すデモを演劇になぞらえて「第1幕」「第2幕」と数える習慣があります。2018年の「黄色いベスト運動」でも毎週末の抗議がこう呼ばれました。今回「第5幕」となったことは、高校生の運動がいっときの盛り上がりで終わらず、何度も動員を重ねていることを示しています。
参加者数に16万人台から48万人という大きな幅があるのも、フランスのデモ報道ではよく見られることです。一般には、内務省・警察の集計と、主催団体・労働組合の発表とで数字が大きく分かれることが多く、今回もそうした集計方法の違いによるものとみられます。ただし、どの数字を誰が出したのかは、元の報道の要約からは確認できません。
フランスの高校生と街頭デモ
日本では高校生が大規模な街頭デモをすることはあまりありませんが、フランスでは高校生(リセアン)が政治や教育政策に声を上げるのは珍しくありません。全国的な高校生団体もあり、校門を封鎖する「ブロカージュ」などの抗議の方法も知られています。一方で、デモの終わりごろに覆面の集団などが加わって警官隊とぶつかり、本来の主張より混乱ばかりが報じられてしまうことも、これまで何度も問題になってきました。今回の「一握りの連中」への非難も、そうした流れの中で出てきたものと考えられます。
次の焦点は土曜日のデモ
報道によると、高校生たちは今週の土曜日にも全国でデモを呼びかけています。この時期はフランスの学校の秋休み「トゥーサン休暇」(万聖節の前後に約2週間)が始まるころです。授業がない期間に入っても参加者を集め続けられるかどうかが、運動の勢いを測る目安になりそうです。また、パリでのような暴力行為が繰り返されれば、世論の受け止め方が変わる可能性もあります。
※本記事はフランスの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Le Parisien




