
この記事のポイント
- 10月17日、フランス各地で高校生・大学生・黄色いベスト運動の参加者らによる抗議デモが行われた。
- 政府は高校生の抗議への対応に苦慮していると報じられ、秋休みで収まるとの楽観をいましめる声も出ている。
- フランスでは若者のデモが社会に根付いており、休み明けも抗議が続くかどうかと政府の対応が焦点になる。
フランスで10月17日、全国の各都市で抗議デモが行われました。仏有力紙ル・モンドや公共放送系のフランスアンフォは、記者を各地に送ってデモの様子を速報で伝えています。報道によると、参加者は高校生、大学生、「黄色いベスト(ジレ・ジョーヌ)」運動の参加者など幅広く、全国で数千人規模が集まる見通しとされていました。
中心は高校生の抗議
今回の動きで特に目立つのは高校生です。ニュース専門局BFMは、政府が高校生の抗議への対応に「苦慮している」と伝えました。同局が紹介した発言には「休暇に入れば収まるだろうと考えて、事態を放置してはいけない」という趣旨のものがあります。フランスの学校は10月下旬から、カトリックの祝日「諸聖人の日(トゥサン)」に合わせた約2週間の秋休みに入ります。休暇に入れば抗議は自然に落ち着くのではないか、という見方があることがうかがえます。
手元の報道の要約からは、今回のデモが何に抗議しているのかは詳しく読み取れません。複数の層が同じ日にそろって街頭に出たことから、教育政策や生活への不満など、いくつもの要求が重なっている可能性があります。ただし、これは推測です。
フランスの「街頭で声を上げる」文化
フランスでは、デモやストライキが政治に意見を伝える手段として根付いています。高校生も例外ではありません。高校生の全国組合があり、過去には大学入試制度の改革や年金改革に反対して、校門の前をふさぐ「封鎖(ブロカージュ)」をしたこともあります。日本では高校生の政治活動はあまり見かけませんが、フランスでは若者が社会問題に声を上げることは珍しくありません。
「黄色いベスト」運動は、2018年秋に燃料税の引き上げへの反発から始まった市民の抗議運動です。参加者が車に常備する蛍光の安全ベストを着たことから、この名が付きました。生活費の高さや政治への不信を訴えて、長いあいだ毎週末にデモが続き、その後も社会への不満の象徴として時々姿を見せています。
今後の焦点
焦点は、政府が高校生や学生の要求にどう応えるかと、秋休みの後も抗議が続くかどうかです。若者の抗議が労働組合や他の市民運動と結びつけば、さらに大きな社会運動に広がることもあります。当局は治安対策も含めて、難しいかじ取りを迫られそうです。
※本記事はフランスの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Le Monde.fr




