
この記事のポイント
- 大手暗号資産取引所Bitgetが、ロシア・カザフスタン・ベラルーシの利用者への取引サービスを制限した。
- 利用者は期限までに取引を終えて資産を移す必要があり、ロシアのメディアは手続きの注意点を伝えている。
- バイナンスに続く大手のロシア撤退で、個人投資家が使える選択肢はさらに狭まる見通しだ。
ロシアの利用者に取引終了と資産移動を求める
ロシアの複数のメディアによると、世界有数の暗号資産(仮想通貨)取引所Bitget(ビットゲット)が、ロシアの利用者へのサービスを制限しました。経済紙ヴェドモスチやインタファクス通信などは、ロシアに加えてカザフスタンとベラルーシの利用者も対象だと伝えています。対象の利用者は、決められた期限までに取引を終え、手持ちの資産を別の場所へ移すよう求められているとされます。
ロシアの金融情報サイトは「いつまでに取引を終え、資産を引き出せばよいか」を解説する記事を出しており、個人投資家の間で関心が高いことがうかがえます。細かい日程や、どのサービスから止まるのかといった条件は、利用者がBitgetの公式発表で確かめる必要があります。
海外の取引所が相次いでロシアから撤退
2022年のウクライナ侵攻のあと、ロシアは欧米から幅広い経済制裁を受けています。海外の暗号資産取引所もロシアの利用者への対応を見直してきました。業界最大手のバイナンスは2023年にロシア事業を売却し、ロシア市場から手を引いています。Bitgetは、これまでロシア語圏の利用者が使い続けてきた数少ない大手の一つだったため、今回の制限は影響が大きいとみられます。
今回の理由について、報道からはっきりしたことは分かっていません。一般論としては、制裁違反を問われるリスクを避けたい、各国の規制当局から求められる本人確認やマネーロンダリング対策を強めたい、といった事情が考えられます。カザフスタンとベラルーシが一緒に対象になったのは、ロシアと経済的なつながりが強く、制裁逃れの経路になりうると見られていることが関係している可能性もありますが、これは推測の域を出ません。
ロシア国内の暗号資産事情
ロシア政府は暗号資産について、国内での決済手段として使うことを認めていません。その一方で、制裁で使いにくくなった国際送金を補うため、貿易での決済に暗号資産を使うことや、マイニング(採掘)事業を法律で認める方向に進んできました。個人の投資家にとって海外の取引所は大事な窓口でしたが、その選択肢はさらに狭まりつつあります。
今後は、規制のゆるい小さな取引所や、個人同士で直接売り買いするP2P取引へ利用者が移るとの見方もあります。ただ、そうした取引では詐欺や資産の凍結に巻き込まれるおそれも高まるため、利用者は慎重な対応を迫られそうです。
※本記事はロシアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Финансы Mail




