
この記事のポイント
- イタリアの右派政党「同盟」の党大会で、サルヴィーニ氏が約75%の得票で書記長に再選された。
- サルヴィーニ氏は再選後、ウクライナへの資金援助と武器の供与をやめるべきだと訴えた。
- メローニ政権はウクライナ支援を続けており、連立内の路線の違いと党内の力関係が注目されている。
党大会で約4分の3の支持を得て続投
イタリアの右派政党「同盟(Lega、レーガ)」が党大会を開き、マッテオ・サルヴィーニ氏が党首にあたる書記長に再選されました。現地の経済紙イル・ソーレ・24・オーレなどによると、得票率は約75%で、76%と伝える報道もあります。対立候補とされたのは、元閣僚のマッシモ・ガラヴァーリャ氏です。投票のあと、両氏が抱き合う場面も報じられました。
同盟は、もともとイタリア北部の自治拡大を掲げた「北部同盟」が始まりです。サルヴィーニ氏が率いるようになってから全国政党に変わり、移民の受け入れ制限などを訴えて支持を広げました。現在はジョルジャ・メローニ首相の右派連立政権に加わっています。
「キーウへの資金と武器を止めよ」
再選後、サルヴィーニ氏はウクライナへの資金援助と武器の供与をやめるべきだと述べました。メローニ政権は、これまで欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)と足並みをそろえてウクライナを支えてきました。連立を組む党の党首が支援の停止をはっきり口にしたことで、政権内の外交方針の違いが改めて目立つ形になりました。
サルヴィーニ氏は以前からロシアへの制裁や軍事支援に慎重な姿勢を示しており、今回の発言もその延長線上にあります。ただ、この発言が政権の政策にどこまで影響するかは、現時点ではわかりません。
党内の力関係:ヴェネトとザイア氏、ジョルジェッティ氏
今回の書記長選は、党内でのサルヴィーニ氏の求心力を測る場でもありました。風刺の効いた論調で知られるイル・ファット・クオティディアーノ紙は、北東部ヴェネト州の党員が「腕を引っ込めた」と伝えています。サルヴィーニ氏への挑戦に、最後は踏み切らなかったという意味です。ヴェネト州は同盟の伝統的な地盤で、州知事を長く務めたルカ・ザイア氏は党内で高い人気があります。そのザイア氏への「圧力」も報じられました。
報道では、ジャンカルロ・ジョルジェッティ氏の立場も「難しい問題」として取り上げられています。同氏は党の穏健派の代表格で、経済・財政の担当閣僚として政権を支えてきました。党の路線が外交や財政で強硬になったとき、こうした実務派の幹部がどう動くかが今後の注目点になりそうです(ここは編集部の見方です)。
サルヴィーニ氏は大差で党首の座を守りました。一方で、ウクライナ支援をめぐる発言は、メローニ政権の結束を問う新たな火種になる可能性もあります。
※本記事はイタリアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Il Sole 24 ORE




