
この記事のポイント
- ポーランドの連立与党「ポーランド2050」から、ペウチンスカ=ナウェンチ氏が政府を去った。
- 辞任の後、同党の下院議員が最大野党PiSの政治家オツィエパ氏の誕生会に出ていたと報じられた。
- 創設者ホウォウニャ氏とトゥスク首相の対立も伝えられ、連立がどこまで安定するかが注目されている。
連立与党の閣僚が政府を去る
ポーランドで、連立与党の一角を占める中道政党「ポーランド2050(Polska 2050)」のカタジナ・ペウチンスカ=ナウェンチ氏が政府を去りました。現地メディアのTVN24などが伝えています。ペウチンスカ=ナウェンチ氏は、ドナルド・トゥスク首相が率いる中道連立政権で閣僚を務めてきた同党の中心人物の一人です。
「ポーランド2050」は、テレビ司会者出身のシモン・ホウォウニャ氏が2020年に立ち上げた比較的新しい政党です。2023年の総選挙のあと、トゥスク氏の「市民連立」などと組んで政権に入りました。この選挙で、それまで8年間政権を握っていた保守系の「法と正義(PiS)」は野党になっています。
議員が野党PiS政治家の誕生会に
今回注目を集めたのは、辞任の後の出来事です。ポーランド2050の下院議員たちが、最大野党PiSの政治家オツィエパ氏の誕生日の集まりに顔を出していたと報じられました。現地紙ガゼタによると、出席した議員たちは理由を説明しているとのことです。ただ、どう説明したのかの詳しい中身は、手元の報道からは分かりません。
PiSは、いまの連立政権がもっとも強く対立している相手です。そのPiSの政治家の私的な集まりに与党議員が出たことは、たとえ個人の付き合いだったとしても、政治的なメッセージとして受け取られやすい状況です。
背景にある連立内のきしみ
現地では、党の創設者であるホウォウニャ氏がトゥスク首相に「脅し」ともとれる発言をし、首相が「断固として臨む」と応じたとも報じられています。連立の中で緊張が高まっているのは確かなようです。また、ラジオ局RMF24の番組では、PiS寄りの論者が「国を改革しようとしてきた政府の最後の勢力が手を引き始めている」と論じました。
ポーランドの連立政権は、考え方の違う複数の政党の寄り合いです。下院での多数も、各党の協力があってはじめて保たれます。小さな党の議員の動きでも、政権の安定に響くことがあります。今回の誕生会への出席が、単なる人付き合いだったのか、野党との接近を示すものなのかは、今のところ分かりません。ポーランド2050がこれからも連立にとどまるのか、議員がまとまって動けるのかが、当面の焦点になりそうです。
※本記事はポーランドの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:TVN24




