
この記事のポイント
- ウリベ元大統領が新興保守のデ・ラ・エスプリエジャ氏を「党を潰す気か」と非難した
- 争点は右派政党『民主中道』の主導権と上院議長ポストをめぐる対立にある
- 2026年大統領選を前に保守陣営の分裂が表面化し、情勢は依然流動的だ
右派の重鎮が新興勢力を名指し批判
コロンビアの政界で、右派を代表する大物政治家アルバロ・ウリベ元大統領(2002〜2010年在任)が、弁護士で保守系の新星として台頭するアベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ氏を強く非難した。地元紙エル・コロンビアーノなどによると、ウリベ氏はデ・ラ・エスプリエジャ氏について「(自身が創設した政党)民主中道(Centro Democrático)を潰そうとしている」との趣旨で批判したという。コロンビアで2026年後半に予定される次期大統領選をにらみ、保守陣営内の主導権争いが表面化した形だ。
「民主中道」とは
民主中道(Centro Democrático)は、ウリベ元大統領が2013年に立ち上げた右派政党で、近年のコロンビア政界で保守勢力の中核を担ってきた。現在のグスタボ・ペトロ左派政権に対する最大級の対抗軸とされる。一方のデ・ラ・エスプリエジャ氏は、著名な刑事弁護士として知られ、強硬な発言で支持を集める新興の保守系候補。既存の右派に飽き足らない層を取り込みつつあり、ウリベ氏の陣営にとっては味方であると同時に「票を奪い合う相手」でもある。
「トラが吠えるなら、蜂のように」
報道によれば、ウリベ氏は両者の対立を猛獣にたとえ、「トラ(=デ・ラ・エスプリエジャ氏側)が我々に向かって吠えるなら、こちらは蜂のように振る舞うしかない」といった趣旨の警告を発したとされる。集団で立ち向かう構えを示した比喩とみられるが、正確な意図は本人にしか分からず、あくまで報道ベースの一節である。これに対し、デ・ラ・エスプリエジャ陣営で内相候補に取り沙汰される人物が「(公正な競争の)保証を」と応じたと伝えられ、応酬は上院議長ポストの主導権争いともからんで熱を帯びている。
保守分裂は誰を利するか
コロンビアでは右派・保守勢力が複数に分かれており、次期大統領選に向けて「誰が保守の統一候補になるか」が最大の焦点の一つとなっている。今回のウリベ氏の非難は、そうした主導権争いの前哨戦と位置づけられる。保守陣営が分裂したままだと、現在の左派政権側に有利に働くとの見方もあるが、選挙は2026年で情勢は流動的であり、現時点で結果を予断することはできない。
※本記事はコロンビアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:El Colombiano




