
この記事のポイント
- 9月総選挙を前に、与党のティド連合が野党側との支持率差を大きく縮小させた。
- ティド連合は穏健党など中道右派4党の枠組みで、2022年の政権交代で発足した。
- キリスト教民主党党首ブッシュ氏に記録的数字が出たが、単発調査ゆえ評価は慎重に。
総選挙を前に世論調査が接戦を示す
スウェーデンで2026年8月に発表された「有権者バロメーター(Väljarbarometer=各党支持率を定期的に測る世論調査)」が注目を集めている。9月に予定される総選挙を前にした最終盤(現地語で「valspurten=選挙のラストスパート」)で、現在政権を担う中道右派の与党連合が、野党側との支持率の差を大きく縮めたと報じられた。複数の調査機関の数字が出そろい、各紙は「再び互角の勝負になった」といった見出しで伝えている。
「ティド連合」とは何か
ここで焦点となっている「ティド(Tidö)連合」とは、2022年の政権交代で成立した中道右派の枠組みを指す。穏健党(モデラート)、キリスト教民主党、自由党の3与党に、議会外から移民政策などで協力する右派のスウェーデン民主党を加えた4党の合意(ティド合意)に基づく。ストックホルム近郊のティド城で交渉がまとまったことが名前の由来だ。一方の対抗軸は、社会民主労働党を中心とする中道左派・環境系の勢力で、スウェーデンではこの二大ブロックの綱引きが選挙の構図となっている。
党首ブッシュ氏に「記録的な数字」
今回の調査では、キリスト教民主党を率いるエバ・ブッシュ氏(現政権で副首相などを務める有力政治家)に「記録的な数字」が出たとも伝えられた。小政党とされてきた同党の支持がどこまで本物の追い風なのかは、今後の複数調査で確かめる必要がある。世論調査は調査機関ごとに手法や誤差があり、単発の数字だけで大勢を判断するのは難しい点には注意が必要だ。
日本の読者が押さえるべき点
スウェーデンの総選挙は4年ごと、9月の第2日曜日に行われるのが通例で、比例代表を軸とする多党制のため、単独過半数はまれで連立・ブロック間の駆け引きが勝敗を分ける。今回の調査結果は与党連合の巻き返しを示すものだが、投票日までに情勢が動く余地は大きい。あくまで選挙前の一断面として受け止めるのが妥当だろう。
※本記事はスウェーデンの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Demoskop




