
この記事のポイント
- エルサレム銀行CEOが、失踪女性は自社従業員だが事件とは無関係と表明した。
- SNSで広がった横領疑惑の憶測を受け、同行株がテルアビブ市場で急落した。
- 銀行は「顧客資金に異常なし・横領の事実は未確認」と繰り返し火消しに追われている。
イスラエルの金融機関「エルサレム銀行(Bank of Jerusalem/בנק ירושלים)」をめぐり、行員とされる女性が国外で失踪したとの情報が広がり、株式市場で同行の株価が急落する事態となった。これを受け、同行の最高経営責任者(CEO)は現地メディアに対し、失踪した女性が自社の従業員であることを認めつつ、「当行はこの出来事とは無関係だ」と強調した。
「従業員ではあるが、事件とは無関係」
報道によると、失踪したのはマリ・イェハロミ(Mali Yahalomi)とされる女性で、オーストリアの首都ウィーンで消息を絶ったと伝えられている。エルサレム銀行のCEOは、彼女が本店に勤務する従業員であることを確認する一方、失踪の経緯と銀行の業務との間に直接の関係はないとの立場を示した。家族は情報提供を呼びかけているとされるが、失踪の詳しい状況や原因は現時点で明らかになっていない。
SNSの憶測が株価を動かす
この件で市場が敏感に反応した背景には、SNS(交流サイト)上で流れた「横領(着服)があったのではないか」といった真偽不明の憶測がある。イスラエルの経済メディアによれば、こうした噂を受けて同行の株価はテルアビブ証券取引所で下落した。ただし同行側は「顧客資金に異常な動きはない」「横領を示す事実は確認されていない」と繰り返し説明し、火消しに追われている。なお、これらは現時点での銀行側の説明であり、独立した調査結果として確定したものではない点には留意が必要だ。
個人の失踪が企業リスクに転じる構図
エルサレム銀行は、イスラエルの中堅金融機関の一つとされる。今回のように、一従業員の私的とみられる出来事であっても、SNS上の断片的な情報が「不正」の物語として結び付けられると、企業の信用や株価に直接跳ね返る——という構図は、情報が瞬時に拡散する現代の市場に共通するリスクを示している。事実関係の確認より先に憶測が価格を動かす状況は、日本の投資家にとっても他人事ではない。
失踪した女性の安否と真相の解明が最優先であることは言うまでもない。銀行側の説明が今後の調査で裏付けられるのか、続報が注目される。
※本記事はイスラエルの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:ynet.co.il




