
この記事のポイント
- フェイホー党首が、国民党のマドリード名簿の2位にアルバレス・デ・トレド氏、3位にセンペル氏を置いた。
- スペインの下院選挙は拘束名簿式の比例代表制で、名簿の順番がそのまま当選の見込みと党内での重みを表す。
- 強硬派と穏健派という、かつて対立した2人を並べることで、支持層を広げるねらいがあるとみられている。
党首の後ろに並ぶ2人の顔ぶれ
スペインの最大野党・国民党(PP)のアルベルト・ヌニェス・フェイホー党首が、国政選挙のマドリード選挙区の候補者名簿で、2位にカジェタナ・アルバレス・デ・トレド氏、3位にボルハ・センペル氏を置くことを決めました。スペインの複数の主要紙が伝えています。名簿の1位はフェイホー氏本人とみられ、首都マドリードの名簿は党の「顔」をどう見せるかを示すものとして、毎回注目されます。
スペインの選挙制度と「名簿の順番」
スペインの下院選挙は、県ごとの選挙区で行う比例代表制です。有権者は個人ではなく政党の名簿に投票し、名簿の上から順に当選が決まります(拘束名簿式)。そのため、名簿の何番目に載るかは、当選の見込みだけでなく、党内での重みを表すものと受け止められます。議席の多いマドリードで上位に入ることは、党の中心人物として扱われることを意味します。
対照的な2人
アルバレス・デ・トレド氏はマドリード生まれで、アルゼンチンで育ちました。ジャーナリスト出身で、カサ・フエルテ侯爵の爵位を持つことでも知られます。左派政権やカタルーニャ独立派への厳しい批判で知られる強硬派で、前の党首パブロ・カサド氏のもとで下院の党スポークスマンを務めましたが、2020年に党指導部との路線の違いから解任されました。
一方のセンペル氏は、バスク州(スペイン北部)の国民党で長く活動してきた穏健派です。いったん政界を離れましたが、フェイホー体制の発足後に党に戻り、党のスポークスマンとして全国的な発信を担ってきました。
スペインの報道によると、2人は約6年前、バスクの党組織をめぐって激しく対立したことがあり、当時はバスクの国民党が反発して党内が大きく揺れたとされます。その2人が今回、同じ名簿の2位と3位に並ぶことになりました。
人選のねらい
この人選について、強硬な保守層に訴える人物と、中道寄りの有権者に届く人物を組み合わせ、支持層を広げようとしたものだという見方が出ています。国民党は、右派政党ボックス(Vox)に流れた保守票を取り戻すことと、中道層の支持を得ることの両方を求められています。ただ、これはあくまで報道や一般的な分析にもとづく見方で、党の正式な説明ではありません。かつて対立した2人が選挙戦で足並みをそろえられるかどうかも、今後の見どころになりそうです。
※本記事はスペインの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:ESdiario




