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アウディ、米新工場をトランプ氏が選挙集会で発表 ドイツで批判

VW傘下のアウディが米国に約40億ドル規模の新工場を建設。トランプ氏が選挙集会で発表し、登壇したアウディトップが自社の指針に反すると独国内で批判が出ている。

アウディ、米新工場をトランプ氏が選挙集会で発表 ドイツで批判
🔥🔥 ローカル度・高

この記事のポイント

  • VW傘下のアウディが米国に約40億ドル規模の自社工場を建設する計画で、トランプ氏が選挙集会で発表した。
  • アウディのトップが集会に登壇したことが、政治的中立を定めた自社の指針に反するとドイツで批判されている。
  • 米国の関税への対応とみられる一方、ドイツ国内では生産が移って雇用が減ることへの不安が強まっている。
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選挙集会の壇上で発表された米国工場

ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループ傘下の高級車ブランド、アウディが米国に自社工場を建設する計画が明らかになりました。ドイツの複数のメディアによると、投資額は約40億ドル規模(報道によっては42億とも)です。ドイツで特に問題になっているのは、計画の中身よりも発表のされ方です。発表したのはアウディではなく、選挙戦の集会に出ていたトランプ米大統領でした。トランプ氏はアウディのトップを壇上に呼び、工場建設を自分の成果としてアピールしたと報じられています。

「政治的中立」の社内指針との矛盾

ドイツの公共ラジオ、ドイチュラントフンクなどは、アウディトップの登壇が自社の指針に反すると指摘しています。ドイツの大企業の多くは、特定の政党や候補者の選挙活動に関わらない「政治的中立」を社内規則で定めています。投資の発表が政権との協議の場で行われるのは珍しくありませんが、選挙集会の場で政治家の宣伝に使われる形になったことで、企業としての立場が問われています。登壇がどのような経緯で決まったのか、アウディ側がどう説明しているのかは、現時点の報道からははっきりしません。

背景にある米国の関税政策

アウディはこれまで米国内に自社の完成車工場を持たず、米国向けの車はドイツやメキシコの工場から輸出してきました。トランプ政権が輸入車への関税を強めたことで、輸出に頼るドイツ車メーカーは採算面で大きな打撃を受けています。現地で生産すれば関税を避けられるため、米国工場は以前からアウディの経営課題として議論されてきました。今回の決定は、関税への対応という経営判断の面が強いとみられます。

ドイツ国内の雇用への不安

一方でドイツ国内では、雇用への影響を心配する声が上がっています。大衆紙ビルトは、専門家がドイツでの雇用が失われるおそれを指摘していると伝えました。ドイツの自動車産業は電気自動車への移行の遅れや中国勢との競争で苦戦しており、VWグループでも国内工場の人員削減が大きな問題になっています。生産の一部が米国へ移れば、バイエルン州インゴルシュタットなどにあるアウディの国内拠点に影響が出るのではないか、という見方があります。ただし、具体的にどの車種や工場に影響するかは、今後の発表を待つ必要があります。

政治と企業経営の距離

今回の件は、関税を交渉の手段にする米政権と、市場を守るために投資で応じざるを得ないドイツ企業との難しい関係を表しています。米国市場を守るための投資が、政治的な宣伝に使われ、本国の雇用不安も強める形になりました。アウディが今後、社内外にどう説明するのかが注目されます。

※本記事はドイツの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:Deutschlandfunk

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