
この記事のポイント
- 国有持株会社SEPIのグアルダ会長が契約不正疑惑で正式な捜査対象に指名された。
- 会長は財務相モンテロ氏が起用した人物とされ、政権への波紋が懸念されている。
- 『レイレ事件』では再エネ企業フォレスタリア創業者も捜査対象に加えられた。
国有持株会社のトップが捜査対象に
スペインで、国有の持株会社「SEPI(産業参加国家会社)」の会長ベレン・グアルダ氏が、契約をめぐる不正疑惑『レイレ事件』に関連して、予審判事から正式な捜査対象(スペイン語で「investigada/imputada」)に指名された。スペインの現地各メディアが報じた。捜査対象への指名は有罪を意味するものではなく、本人から事情を聴くために手続き上の地位を与える段階だが、国の経済政策に関わる組織のトップが対象になったことで注目を集めている。
SEPIとは何か
SEPI(Sociedad Estatal de Participaciones Industriales)は、スペイン政府が出資する企業群を束ねる国有の持株会社で、財務省の管轄下に置かれている。日本でいえば、政府系の事業会社をまとめて管理する機関に近い。グアルダ氏は、財務相で副首相も務めるマリア・ヘスス・モンテロ氏によって会長に起用された人物とされ、与党に近い立場と見なされてきた。それだけに、今回の動きは政権にとって痛手になりかねないと現地では受け止められている。
『レイレ事件』と契約不正の疑い
『レイレ事件』は、公的な契約が不正に操作された(スペイン語で「amaño=出来レース」)疑いをめぐる一連の捜査を指す。担当するのは、大型の汚職・テロ事件などを扱う特別裁判所「全国管区裁判所(Audiencia Nacional)」のペドラス判事とされる。報道によれば、再生可能エネルギー企業フォレスタリアの創業者フェルナンド・サンペル氏も同じ事件で捜査対象に加えられたという。ただし、事件の全体像や具体的な契約の中身については、現時点では捜査段階にあり、確定した事実として断定できる情報は限られている。
今後の焦点
スペインでは公的契約をめぐる不正疑惑が政治問題に発展しやすく、与党周辺の人物が捜査対象に挙がるたびに野党の追及材料となってきた。今回も、財務相が登用した人物が対象となったことから、政府の任命責任を問う声が強まる可能性がある。捜査の進展や本人の聴取結果が今後の焦点となる。
※本記事はスペインの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Cadena SER




