🌐 日本語

世界の声 — 各国のローカルニュースを、日本語で

購読するメール通知に登録

フィリピン「BGCボーイズ」、洪水対策汚職めぐり17億ペソ脱税で刑事告発へ

ブラカン州の洪水対策事業に絡み、元公共事業道路省(DPWH)幹部3人が約17億ペソの脱税で刑事告発される見通し。国税庁が司法省の承認を得た。

フィリピン「BGCボーイズ」、洪水対策汚職めぐり17億ペソ脱税で刑事告発へ
🔥🔥 ローカル度・高

この記事のポイント

  • 元公共事業道路省の幹部3人が、洪水対策事業に絡み巨額脱税で刑事告発される見通し。
  • 国税庁が司法省の承認を得て、計44件・約17億ペソの税務犯罪で立件を進める。
  • 汚職の立証が難しい中、脱税という切り口で資金の不正を追及する構図がうかがえる。
シェアX (Twitter)FacebookLINEはてブ

「BGCボーイズ」とは何者か

フィリピンで、ルソン島中部ブラカン州の洪水対策事業をめぐる汚職疑惑に関連し、元公共事業道路省(DPWH=Department of Public Works and Highways、日本の国土交通省に近い役割)の幹部3人が、巨額の脱税で刑事告発される見通しとなりました。地元メディアは彼らを「BGCボーイズ」と呼んでいます。BGCはマニラ首都圏の高級ビジネス・住宅街「ボニファシオ・グローバル・シティ(Bonifacio Global City)」の略で、公務員としての収入では説明しづらい豪華な暮らしぶりを揶揄したあだ名とみられます。

約17億ペソの脱税容疑

フィリピンの内国歳入庁(BIR=Bureau of Internal Revenue、日本の国税庁に相当)は、司法省(DOJ)の承認を得て、この元幹部らに対し合計で約16億8000万〜17億ペソ(報道により数値に幅があります。日本円でおよそ40億円規模)に上る脱税事件の刑事告発に踏み切るとされています。告発される税務関連の罪状は、複数の報道で合わせて44件に及ぶと伝えられています。

容疑の核心は、洪水対策という公共事業に絡んで得たとされる多額の資金について、適正な申告・納税が行われていなかったのではないか、という点にあるとみられます。ただし、具体的な資金の流れや個々人の関与の度合いについては、今後の捜査・司法手続きで明らかにされる段階であり、現時点では確定した事実ではない点に留意が必要です。

洪水対策事業をめぐる根深い問題

フィリピンは台風や季節性のモンスーンによる洪水被害が深刻で、洪水対策(flood control)には毎年巨額の国家予算が投じられています。ブラカン州はマニラ首都圏に隣接し、低地が多く水害が起きやすい地域として知られます。それだけに、対策事業は住民の生活に直結する重要なインフラ投資ですが、同時に予算の使途をめぐる不正の温床になりやすいとの指摘も以前からありました。

今回のように、汚職そのものの立件と並行して「脱税」という切り口で当局が攻めるのは、汚職事件で資金の流れを直接立証するのが難しい場合に、申告漏れという比較的立証しやすい税務面から責任を問う狙いがあると一般に考えられます。フィリピンでは近年、公共事業の透明性向上が政治の大きなテーマとなっており、この一件もその流れの中で注目を集めています。

※本記事はフィリピンの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:Philstar.com

シェアX (Twitter)FacebookLINEはてブ