
この記事のポイント
- NBI幹部が、サラ副大統領によるマルコス大統領殺害計画を示す証拠があると証言した。
- 「ロマノフ計画」の性質や捜査手法をめぐり、検察側と副大統領弁護側の主張が対立している。
- 副大統領は疑惑を否定しており、真偽は今後のフィリピンの司法手続きで争われる段階にある。
NBI幹部が「暗殺計画の証拠」に言及
フィリピンで、サラ・ドゥテルテ副大統領がフェルディナンド・マルコス大統領(通称ボンボン・マルコス)の殺害を計画していたとされる疑惑をめぐり、捜査当局と副大統領側の対立が続いている。フィリピンの国家捜査局(NBI=日本の警察庁・検察の捜査機能に近い司法省傘下の捜査機関)の幹部は、副大統領の関与を示す証拠が存在すると証言したと現地報道は伝えている。
この疑惑の発端は、サラ副大統領が2024年に記者会見で「自分に危害が加えられたら、大統領らを殺すよう暗殺者に指示してある」といった趣旨の発言をしたとされることにある。フィリピンでは大統領と副大統領が別々に直接選挙で選ばれるため、両者が異なる政治勢力に属することがあり、かつて連携したマルコス派とドゥテルテ派の関係悪化が、この対立の背景にある。
「ロマノフ計画」をめぐる食い違い
証言では、当初「ロマノフ(Romanov)」と呼ばれる計画が、マルコス大統領に対する脅迫を意図したものだったとする見方も示された。一方で、弁護側(副大統領側)はNBIの捜査手法に食い違いや不備があると指摘し、証拠の信頼性に疑問を投げかけている。検察側は副大統領による「脅迫を否定する主張」に反論しており、双方の主張は真っ向から対立している。
また、ドゥテルテ元大統領の息子でダバオ市長を務めるセバスチャン(通称バステ)氏についても、この「ロマノフ」疑惑との関連を指摘する声が出ているが、上院議員のアラン・カエタノ氏はバステ市長を擁護し、関与を否定している。ただし、これらの人物の具体的な関与の有無は現時点で確定しておらず、あくまで捜査・審理の過程で争われている段階である点に注意が必要だ。
フィリピン政局への影響
サラ副大統領は次期大統領選の有力候補ともみられてきた人物で、疑惑の行方は今後のフィリピン政局を大きく左右する可能性がある。副大統領は一連の疑惑を一貫して否定しており、証言や証拠の評価は今後の司法手続きに委ねられる。現地報道でも情報が錯綜しており、断定的な結論を急ぐべきではない状況だ。
※本記事はフィリピンの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Inquirer.net




