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南アフリカANC、候補者名簿の不備で東ケープ州の議席を失う恐れ

南アフリカの与党ANCが候補者名簿の提出をめぐる手続き上の不備で選挙管理委員会に拒否され、東ケープ州で議席を失いかねない事態に。責任論も浮上している。

南アフリカANC、候補者名簿の不備で東ケープ州の議席を失う恐れ
🔥🔥 ローカル度・高

この記事のポイント

  • 与党ANCが候補者名簿の提出手続きで不備を起こし、東ケープ州で議席を失う恐れが生じている。
  • ANCは司法救済を求める構えだが、野党DAは「ルールはルール」として反対の姿勢を示している。
  • 事務総長の進退論や名簿改ざん疑惑の内部調査にも発展し、党の統治能力が問われている。
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与党ANCの「名簿ミス」が波紋

南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC=African National Congress)が、選挙に向けた候補者名簿の提出手続きで不備を起こし、東ケープ州(Eastern Cape)で議席を失いかねない事態に直面していると現地メディアが伝えています。ANCは1912年創設の解放運動を母体とする政党で、1994年のアパルトヘイト撤廃後の民主化以降、一貫して国政の第一党であり続けてきた組織です。東ケープ州は同国南東部に位置する9州のひとつで、ネルソン・マンデラ元大統領の出身地としても知られ、伝統的にANCの支持基盤が厚い地域とされてきました。

何が問題になっているのか

南アフリカの選挙では、政党が独立選挙管理委員会(IEC)に対し、定められた期限までに候補者名簿と必要書類を提出する必要があります。今回問題となっているのは、この提出プロセスにおける事務的・手続き的な不備です。期限や必要要件を満たさなかった場合、名簿そのものが受理されず、結果としてその選挙区や州で候補者を立てられない、あるいは獲得できたはずの議席を確保できないという事態が生じ得ます。

ANC側は救済を求めて司法の場に持ち込む構えを見せていますが、これに対し最大野党の民主同盟(DA=Democratic Alliance)は「ルールはルールだ」として反対の立場を明確にしています。DAは主に都市部と西ケープ州を地盤とする中道政党で、ANCの長期政権に対する主要な対抗勢力です。期限を過ぎた救済を認めれば、期限を守った他党との公平性が損なわれるという主張が、野党側の反対論の中心にあるとみられます。

党内に及ぶ責任論

この件は党の実務を統括する事務総長(Secretary-General)の責任問題にも発展しています。現職のフィキレ・ムバルラ氏は辞任を求める声に対し、「党が求めない限り辞任しない」との趣旨の発言をしたと報じられました。事務総長はANCにおいて党運営の実務を取り仕切る要職で、候補者名簿の管理も所管に関わるポジションです。また、名簿をめぐって「改ざん」の疑いが指摘され、党として内部調査に着手したとも伝えられています。ただし調査は始まったばかりであり、現時点で誰にどのような責任があるのかを断定できる段階にはありません。

日本の読者が押さえておきたい文脈

南アフリカでは近年、ANCの得票率が長期的に低下傾向にあり、単独過半数の維持が自明ではなくなっています。汚職問題や失業率の高止まり、電力供給の不安定さなどへの不満が背景にあると一般に指摘されてきました。そうした状況下で、政策論争ではなく「事務手続きのミス」によって議席を失うとすれば、支持基盤である東ケープ州においてすら組織運営能力への疑念を強めることになりかねません。

最終的にどう決着するかは司法判断や選挙管理委員会の対応次第であり、現時点で結果を予断することはできません。ただ、この一件が単なる事務ミスにとどまらず、党の統治能力そのものへの問いとして受け止められている点は、南アフリカ政治の現在地を映しているといえそうです。

※本記事は南アフリカの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:Daily Maverick

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