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韓国・大法院長と大統領府が公開応酬 大法官人事の「提請権」めぐり

韓国で、最高裁にあたる大法院のトップと大統領府が、大法官(最高裁判事)の人事手続きをめぐって公開で応酬。憲法が定める「提請権」と「任命権」の境界が問われている。

韓国・大法院長と大統領府が公開応酬 大法官人事の「提請権」めぐり
🔥🔥 ローカル度・高

この記事のポイント

  • 韓国の大法院長と大統領府が、大法官(最高裁判事)の人事手続きをめぐり公開で応酬している。
  • 韓国憲法では大法院長の提請・国会の同意を経て大統領が任命し、権限が三者に分かれている。
  • 争点は提請権の裁量の幅で、憲法学者の見解も割れ、与野党の政治対立とも重なっている。
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司法トップと大統領府が公開で応酬

韓国で、最高裁にあたる「大法院」のトップであるチョ・ヒデ(曺喜大)大法院長と、大統領府(青瓦台)が、大法官(日本の最高裁判事にあたる)の人事をめぐって公開で応酬している。報じられているところでは、チョ大法院長は、自らが行った「提請(チェチョン=任命のための推薦)」に手続き上の瑕疵があるとの指摘について「受け入れられない」という趣旨を示した。一方の大統領府側は、適法に推薦された候補者を排除しようとする試みこそが重大な手続き上の瑕疵であり、公正性を損なうと反発した、とされる。司法府と大統領府の長がこの種の対立を表に出すのは異例だ。

「提請権」と「任命権」—韓国の大法官人事のしくみ

韓国憲法は、大法官について「大法院長の提請により、国会の同意を得て大統領が任命する」と定めている。つまり、候補を絞って差し出す権限(提請権)は司法トップに、最終的に任命する権限(任命権)は大統領にあり、その間に国会の同意という関門が入る。実務では大法官候補推薦委員会の審査を経て候補が絞り込まれていくが、最後に誰を提請するかの判断は大法院長に委ねられている。日本の最高裁判事が内閣の指名・任命で決まるのと比べると、司法府自身の関与が制度として明文化されている点が特徴といえる。

争点は「瑕疵はどちらの側にあるのか」

対立の構図自体は分かりやすい。大統領府側は、正規の手続きを踏んで推薦された候補が最終段階で外されること自体が問題だと主張する。これに対し大法院側は、提請権は大法院長に与えられた固有の判断であり、その行使を「瑕疵」と評価されることには承服できない、という立場とみられる。提請権の裁量がどこまで及ぶのか、任命権者の側がそこに注文を付けられるのかは、これまで正面から詰められてこなかった論点でもあり、韓国の憲法学者の間でも見方は分かれていると伝えられている。

政治対立とも重なる構図

この問題は政治的な色も帯びている。与野党はそれぞれ異なる反応を示しており、野党側からは特定の人物を選ばせようとする動きだとの批判も出ている。韓国では司法をめぐる人事や判決がしばしば与野党対立の焦点になってきた経緯があり、今回もその延長線上で受け止められている面がある。ただし、どちらの主張が法的に妥当かは現時点で確定しておらず、この点の評価はあくまで一般的な見方にとどまる。

今後の焦点

制度上、大法官の任命は提請→国会同意→大統領の任命という順で進むため、入り口の提請でつまずけば手続き全体が止まる。任命が滞れば大法院の審理体制に影響が出る可能性もある。双方が折り合う道を探るのか、それとも権限の所在をめぐる争いとして長引くのか。当面は互いの出方が注目される。

※本記事は韓国の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:한겨레

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