
この記事のポイント
- 右派政党ワン・ネーションのハンソン党首が、保守系集会CPACで自由党などの保守連合を痛烈に批判した。
- ハンソン氏は自由党のテイラー氏を「気取った経営コンサルタント」と呼び、テイラー氏は会場でヤジを浴びたと報じられた。
- 保守票の奪い合いが表面化しており、ワン・ネーションとの距離の取り方が保守連合の課題になっている。
オーストラリアの保守派が集まる政治集会「CPAC(保守政治行動会議)」で、右派政党ワン・ネーションを率いるポーリン・ハンソン上院議員が演説しました。現地の公共放送ABCや主要紙によると、ハンソン氏は最大野党の保守連合(コアリション)を激しく批判し、保守層の有権者に自党への支持を強く呼びかけました。
「気取った経営コンサルタント」発言
報道によれば、ハンソン氏は演説で自由党のアンガス・テイラー氏を「気取った経営コンサルタント(smarmy management consultant)」と呼んで批判しました。テイラー氏は自由党の幹部政治家で、実業界での経歴でも知られています。英紙ガーディアン系の報道などでは、テイラー氏が同じイベントの場でヤジを浴びたとも伝えられています。保守系の集会で、保守政党の幹部が冷たい反応を受けたことになり、保守陣営の中にある溝が改めて浮き彫りになった形です。
保守連合とワン・ネーションの関係
オーストラリアの「保守連合」は、中道右派の自由党と、農村部を地盤とする国民党が組む政党連合です。長年、中道左派の労働党と政権を争ってきました。ただ、2025年の連邦選挙で大敗した後は、党の方向性や指導体制をめぐって議論が続いていると伝えられています。
ワン・ネーションは1990年代にハンソン氏が立ち上げた政党です。移民の制限や反グローバリズムを掲げ、保守層の一部から根強い支持を受けてきました。近年は一部の世論調査で支持を伸ばしていると報じられており、保守連合にとっては右側から票を奪われかねない存在になっています。今回の演説は、保守連合に不満を持つ有権者を取り込もうとする狙いがあったとみられます。
CPACとは
CPACは、もともと米国で始まった保守派の政治集会です。オーストラリアでも開かれるようになり、保守系の政治家や論客が登壇する場になっています。米国の保守運動の影響を受けたイベントとして、開催のたびに注目と反発を集めてきました。
今後の焦点
保守票がばらけると、選挙で労働党が有利になるとの見方は一般的にあります。一方で、オーストラリアは優先順位付き投票制(有権者が候補者に順位をつけて投票する仕組み)を採用しており、少数政党の票が最終的に大政党へ回ることもあります。このため、ワン・ネーションとの距離をどう取るかは、保守連合にとって引き続き難しい課題になるとみられます。ハンソン氏の攻勢が保守連合の路線にどこまで影響するかが注目されます。
※本記事はオーストラリアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:ABC News & Headlines – Australian Broadcasting Corporation




