
この記事のポイント
- ナイジェリアのティヌブ大統領が、国政を優先するとして与党APCの選挙集会の一部を欠席する方針を示した。
- 大統領は選挙対策評議会の発足式で、すべての州の集会には出られないと説明し、統治に専念させてほしいと求めた。
- 物価高や治安などの課題が続くなか、現職が遊説を減らす判断が2027年の選挙戦にどう響くかが注目される。
「すべての州には行けない」と大統領
西アフリカのナイジェリアで、2027年の大統領選挙で再選を目指すボラ・ティヌブ大統領が、与党・全進歩会議(APC)の選挙集会の一部には出席しない考えを示しました。現地の複数のメディアによると、大統領は党の選挙対策評議会の発足式で「国政の仕事がある」と述べ、すべての州の集会に出向くことはできないと説明しました。あわせて評議会のメンバーに対し、統治に専念できるよう自分の手を煩わせないでほしいと求めたと伝えられています。
ティヌブ大統領とAPCとは
ティヌブ氏は2023年5月に就任した現職の大統領です。最大都市ラゴスがあるラゴス州の知事を務めた経歴があり、南西部の政界で強い影響力を持つ政治家として知られています。APCは2015年から政権を握る与党で、ティヌブ氏は党の創設に関わった中心人物の一人です。
ナイジェリアは人口2億人を超えるアフリカ最大級の国で、36の州と首都アブジャを含む連邦首都地区から成ります。大統領選では全国の得票数に加え、一定数の州で一定以上の票を得る必要があるとされます。そのため候補者は全国を回って遊説するのが一般的で、各地の大規模な集会は選挙戦の大きな見せ場です。
国政を優先する理由
大統領が欠席の理由に挙げた「統治の仕事」の中身について、報道は細かく伝えていません。ただナイジェリアでは近年、燃料補助金の廃止や通貨ナイラの下落をきっかけとした物価高が暮らしを圧迫しており、北部などの治安悪化も続いています。こうした課題への対応が選挙の争点になるとみられ、「仕事をしている大統領」という姿を見せることが、選挙戦略の一部になっている可能性もあります。
一方、現職が集会に出ないと、支持者の熱気や地方での存在感が弱まるおそれもあります。どの州の集会に出て、どこを欠席するのか、代わりに副大統領や党の幹部がどこまで遊説を担うのかは、まだはっきりしていません。
今後の焦点
2027年の選挙に向けて、野党側でも候補者の擁立や連携の動きが進んでいます。現職が遊説を減らす判断が、選挙戦にどう影響するかが注目されます。国政と選挙運動をどう両立させるかは、今後の選挙戦の行方を占う材料の一つになりそうです。
※本記事はナイジェリアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Premium Times Nigeria




