
この記事のポイント
- ブラジル連邦議会が、週6日勤務・1日休みの「6x1」体制を廃止する憲法改正を公布した。
- 1988年憲法の制定以来、初めて労働時間の規定を変える改正で、週2日の休日が保障される。
- 公布から60日後に週5日勤務の「5x2」が始まる。小売・サービス業は勤務の組み直しが課題になる。
ブラジルで、労働者の働き方を大きく変える憲法改正が実現しました。連邦議会は、6日働いて1日休む「6×1(セイス・ポル・ウン)」と呼ばれる勤務体制を廃止する憲法改正案(PEC)を公布しました。働く人には週2日の休日が保障されます。現地メディアによると、労働時間に関する憲法の規定が変わるのは、1988年に今の憲法ができて以来、初めてです。
「6×1」とはどんな働き方か
6×1は、週に6日働き、休みは1日だけという勤務の組み方です。ブラジルでは、小売店、スーパー、飲食店、コールセンターなどのサービス業で広く使われてきました。1988年憲法は労働時間の上限を1日8時間・週44時間と定めており、この上限の中で週6日勤務を組むことが認められていました。
この働き方には、家族と過ごす時間や休む時間、学び直しの時間がとれないという批判が以前からありました。近年はSNSを中心に廃止を求める市民運動が広がり、政治の大きな論点になっていました。
60日後に「5×2」へ
政府系通信社のアジェンシア・ブラジルによると、公布から60日後に、週5日働いて2日休む「5×2」の勤務体制が始まります。公布式に出席したルラ大統領は「私たちは大切な一歩を踏み出している」と述べ、改正を評価しました。
大手紙フォーリャ・ジ・サンパウロは、新しい制度で自分の勤務時間がどう変わるかを試算できる計算ツールを公開しました。働く人の関心の高さがうかがえます。週の労働時間の上限がどこまで下がるのか、業種ごとの経過措置があるのかといった細かな点は、元の報道の要約からは確かめられませんでした。今後の続報や、法律・規則による運用の詳細を待つ必要があります。
企業側の負担と今後の論点
ブラジルで憲法を改正するには、下院と上院でそれぞれ2回ずつ、5分の3以上の賛成が必要です。ハードルは高く、今回それを越えたことは、この問題への社会の関心の強さを示していると言えます。
一方で、人手を多く必要とする小売業やサービス業では、シフトの組み直しや追加の採用が必要になるとみられます。一般論として、人件費の増加や、営業時間・サービスへの影響を心配する声が企業側から出ることも考えられます。60日間の準備期間に、職場でどこまで円滑に切り替えられるかが当面の焦点です。
日本では週休2日が当たり前になっていますが、ブラジルでは長く週6日勤務が多くの職場の現実でした。今回の改正は、同国の労働のあり方の転機として注目されます。
※本記事はブラジルの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:G1




