
この記事のポイント
- オハイオ州知事選で、共和党ラマスワミ氏が民主党アクトン氏の疎遠な母親を起用した攻撃広告を流した。
- 家族の確執を選挙に持ち込んだとして共和党内からも批判が出たが、ラマスワミ氏は広告を取り下げていない。
- 同州出身のバンス副大統領は批判を「泣き言」と退け、ラマスワミ氏の大胆さを評価してみせた。
米国中西部のオハイオ州で行われている州知事選挙で、共和党候補のビベック・ラマスワミ氏の陣営が流したテレビ広告が議論を呼んでいます。民主党候補のエイミー・アクトン氏と疎遠になっている実の母親が登場し、アクトン氏が「うそをついている」と訴える内容です。共和党内からも行き過ぎだとの声が出るなか、同州出身のJ・D・バンス副大統領は、勝ちたいのであれば共和党員は「泣き言をやめるべきだ」と述べ、ラマスワミ氏を擁護しました。
広告の中身と対立する2人の候補
ラマスワミ氏はインド系移民の家庭に生まれた実業家で、2024年の大統領選で共和党の候補指名争いに名乗りを上げたことで知られます。一方のアクトン氏は医師で、新型コロナウイルス流行の初期にオハイオ州の保健局長として感染対策を指揮し、全国的に名前が知られるようになった人物です。
問題の広告は、アクトン氏が語ってきた生い立ちや家族の話に対し、疎遠な母親本人が異を唱える構成になっています。アクトン氏側はこれに反論を出しており、家族の確執を選挙戦に持ち込んだことへの批判が広がりました。米メディアの報道によると、ラマスワミ氏は反発を受けても広告を取り下げず、正当なものだとの立場を崩していません。
バンス副大統領の「援護射撃」
バンス氏は2022年にオハイオ州から連邦上院議員に当選し、その後副大統領になった人物で、同州の共和党にとっては看板的な存在です。報道によれば、バンス氏は党内の批判を「泣き言」と切り捨てたうえで、物議を醸す広告を出したラマスワミ氏の「大胆さ」を評価する趣旨の発言もしています。党の重鎮が表立って支持したことで、この広告をめぐる議論は州内にとどまらず全国の注目を集める形になりました。
背景にある「ネガティブ広告」の文化
米国の選挙では、相手候補の弱点を突く「アタック広告(ネガティブ広告)」が昔から多用されてきました。ただ、候補者本人の家族、それも関係が切れた親を登場させる手法は異例で、有権者に反感を持たれるおそれがあると指摘する人もいます。一方で、強い言葉や型破りな手法で支持層を固めることを重んじる最近の共和党の空気を映しているとの見方もあります。
オハイオ州は、かつては大統領選の行方を左右する激戦州として知られましたが、近年は共和党が優勢になっています。今回の広告が無党派層や穏健な有権者の受け止めにどう影響するのかは、現時点でははっきりしません。投票日に向けて、選挙戦の進め方そのものが争点の一つになりつつあります。
※本記事は米国の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:NBC News




