
この記事のポイント
- ブラジル大統領選の決選投票を前に、Vox Brasilの調査では再びルラ氏がフラビオ氏をリードした。
- 一方でDatafolhaの調査はフラビオ氏47%、ルラ氏46%と、調査によって優劣が入れ替わる接戦となっている。
- フラビオ氏は出馬できない前大統領の長男で、2022年と同じ「ルラ対ボルソナロ」の構図が再び生まれた。
決選投票目前、調査会社で異なる「優勢」
ブラジル大統領選挙の決選投票を目前に控え、現職のルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領(ルラ氏)と、右派のフラビオ・ボルソナロ上院議員の争いが最終盤を迎えています。現地の調査会社Vox Brasilが公表した最新の世論調査では、前回に続いてルラ氏がフラビオ氏をリードする結果となりました。現地メディアは「Vox Brasilが再びルラ氏の優位を示した」と伝えています。
一方、ブラジルで最も知名度の高い調査機関の一つであるDatafolhaの調査では、フラビオ氏47%、ルラ氏46%と、フラビオ氏がわずかに上回りました。この差は一般的な誤差の範囲内に収まるとみられ、調査によって「どちらが前にいるか」が入れ替わるほどの接戦だといえます。
ブラジルの大統領選の仕組み
ブラジルの大統領選挙は2回投票制です。1回目の投票で有効票の過半数を得た候補がいない場合、上位2人による決選投票が行われます。投票は18〜70歳の国民に義務づけられており、全国で電子投票機が使われるため、開票結果は投票当日の夜には大勢が判明するのが通例です。
「ルラ対ボルソナロ」の再来
ルラ氏は労働者党(PT)出身の左派政治家で、2003〜2010年に2期大統領を務めたのち、2022年の選挙で返り咲きました。今回勝てば通算4期目となります。
対するフラビオ氏は、ジャイール・ボルソナロ前大統領の長男で、リオデジャネイロ州選出の上院議員です。前大統領は選挙裁判所の判断で被選挙権を失っており、自身は出馬できません。そのため、ボルソナロ支持層の受け皿として息子のフラビオ氏が立ちました。2022年に僅差で決着した「ルラ対ボルソナロ」の構図が、世代を変えて再び繰り返されているかたちです。
読み切れない最終盤
調査によって優劣が逆になるのは、調査の方法や対象、実施時期の違いによるものと考えられます。ただし、いずれの調査でも両者の差は小さく、勝敗は投票率や、まだ投票先を決めていない有権者の動きに左右される可能性が高いとみられます。現地では、得票が極めて近くなった場合の扱いを解説する報道まで出ており、関心の高さがうかがえます。
ブラジルは中南米最大の経済大国で、資源や農産物の輸出国として日本との関係も深い国です。左派政権の継続か、右派の政権奪還か。決選投票の結果は、今後の外交や経済政策の方向性を大きく左右することになりそうです。
※本記事はブラジルの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:CartaCapital




