
この記事のポイント
- フィリピンが議長国を務めるASEANの国防関連会合がセブで開かれ、米国のヘグセス国防長官も出席する見通し。
- フィリピンは南シナ海で中国との対立が続くなか、同盟国である米国との防衛協力をさらに深めたい考えだ。
- 米国の地域への関与の度合いが問われる一方、ASEAN内には米中どちらにも付かない国もあり、結束が課題となる。
セブに集まる各国の国防トップ
フィリピン中部の観光都市セブで、東南アジア諸国連合(ASEAN)の安全保障関連の会合が開かれます。米国のピート・ヘグセス国防長官も現地入りする予定です。フィリピンは2026年のASEAN議長国で、各種会合を国内各地で開いています。現地メディアは、ヘグセス氏が「米国はインド太平洋地域にどこまで関与するのか」という問いに向き合うことになりそうだと伝えています。
ASEANは、フィリピン、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシアなど東南アジアの国々でつくる地域機構です。国防相会合には、加盟国に加えて米国・日本・中国など域外の主要国が参加する枠組みもあります。地域の安全保障について話し合う重要な場です。
米国との防衛協力を深めたいマニラ
フィリピン政府は、この機会に米国との防衛関係をさらに強める考えだと報じられています。会合では、フィリピン軍の近代化や地域の安全保障協力が主な議題になる見通しです。フィリピンのギルバート・テオドロ国防相は、地域の安全保障の課題が増えるなかでASEANの結束を呼びかけています。
背景には南シナ海の問題があります。フィリピンは自国の排他的経済水域(EEZ)内の岩礁などをめぐり、中国と対立が続いています。現場では中国海警局の船による放水や進路妨害がたびたび報告されてきました。フィリピンは米国と相互防衛条約を結んでいる同盟国です。近年は米軍が利用できる国内拠点を増やすなど、協力の強化を進めてきました。
「米国の関与」への視線
一方で、トランプ政権の「米国第一」の外交姿勢を受け、東南アジアには米国がこの地域にどこまで力を注ぐのか見極めたいという空気もあるとみられます。ヘグセス氏への質問が注目されるのはこのためです。同盟国のフィリピンは米国の後ろ盾を求めています。ただ、ASEANの中には米中どちらにも肩入れしない立場を取る国も少なくありません。議長国フィリピンには、加盟国の考え方の違いをまとめる役割も求められます。
会合でヘグセス氏が具体的にどんな発言をし、どんな約束を示すかは、現時点の報道でははっきりしません。米国の発信の内容は、南シナ海をめぐる今後の情勢や、日本を含む周辺国の安全保障にも影響しうる点で注目されます。
※本記事はフィリピンの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Rappler




