
この記事のポイント
- 台湾・桃園市議選の候補で、立法委員・萬美玲氏の息子の佀廣洋氏に、有権者を買収した疑いが浮上した。
- 検察が投票番号の抽選の直後に関係先を捜索し、5人を連れて行って事情を聴いていると報じられている。
- 台湾では選挙買収の取り締まりが厳しい。11月の統一地方選を前に、捜査の行方と選挙戦への影響が注目される。
投票番号の抽選直後に捜索
台湾北部の桃園市で、市議会議員選挙に立候補している佀廣洋(し・こうよう)氏に、有権者を買収した疑いが浮上しました。複数の台湾メディアによると、検察と調査当局が関係先を捜索し、本人らを呼んで事情を聴いています。佀氏は、桃園市選出の立法委員(日本の国会議員にあたる)萬美玲氏の息子です。
台湾の報道では、捜索は候補者の投票用紙上の番号を決める抽選が終わった直後に行われ、関係者5人が連れて行かれたとされています。検察の調べは続いており、容疑の中身や金額など詳しいことはまだ明らかになっていません。
母親は国民党の現職立法委員
母親の萬美玲氏は、最大野党・国民党(中国国民党)に所属する立法委員で、桃園市を地盤にしています。台湾では議員の家族が地方選挙に出ることは珍しくなく、地盤を受け継ぐ形で親子が政治の世界に入る例もよくあります。それだけに、有力議員の家族の疑惑は地元で大きな注目を集めています。
佀氏については、少し前にもいじめに関わった疑いが報じられており、一部のメディアは「また問題が起きた」と伝えています。立て続けの騒ぎが選挙戦にどう響くかにも関心が集まっています。
台湾の選挙買収への厳しい姿勢
台湾では、お金や品物を配って票を集める「賄選(わいせん)」が昔から問題になってきました。選挙のたびに、検察が「買収の取り締まり」に力を入れると表明し、告発への報奨金制度も設けられています。有罪になれば刑事罰を受けるだけでなく、当選しても無効になることがあります。
台湾では、全国の市長・県知事や地方議員などをまとめて選ぶ統一地方選挙(通称「九合一選挙」)が4年に一度行われ、2026年は11月下旬に予定されています。投票日が近づくこの時期は、検察が買収や違法な選挙運動の取り締まりを強めることが多く、今回の捜索もその流れの中で行われたとみられます。
今後の焦点
今回はあくまで疑いの段階で、佀氏側の詳しい説明や、起訴されるかどうかはまだ分かっていません。今後は、検察が身柄の拘束を求めるか、母親の萬美玲氏や国民党がどう対応するか、そして選挙戦への影響が焦点になりそうです。法的な判断が出るまでは推定無罪が原則で、捜査の行方を冷静に見る必要があります。
※本記事は台湾の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:UDN




