
この記事のポイント
- フィリピンの国家捜査局(NBI)が、2019年SEAゲームズ向けにクラークで建設されたスポーツ施設の不正疑惑を捜査している。
- 準備を主導した政府高官ディゾン氏は「良心はやましくない」と述べ、捜査への全面協力を表明した。
- オンブズマンも当時の開催運営の疑惑を検証する意向とされるが、事実関係はまだ確定していない。
フィリピンで、2019年に同国が開催した東南アジア競技大会(SEAゲームズ)に関連するスポーツ施設をめぐり、不正疑惑の捜査が再び動き出しました。国家捜査局(NBI=National Bureau of Investigation、日本の警察の捜査部門に近い司法省傘下の捜査機関)が、ルソン島中部クラークに建設された競技施設の発注や費用に不透明な点がなかったかを調べています。
クラークのスポーツ施設とは
クラークは、かつての米軍空軍基地跡地を再開発した経済特区で、マニラ首都圏の過密緩和を狙う「新クラーク市(ニュー・クラーク・シティ)」の開発が進む地域です。2019年のSEAゲームズでは、この地にメインスタジアムや水泳会場などを含む大規模なスポーツ複合施設が新設されました。SEAゲームズは東南アジア諸国が2年に一度参加する総合競技大会で、フィリピンにとっては国の威信をかけたイベントでした。
捜査対象となった経緯
大会当時から、開会式で使われた大型の「聖火台(現地報道で『黄金の大鍋(ゴールデン・カルデロ)』と呼ばれる)」の費用などをめぐり、支出が過大ではないかとの批判が上がっていました。近年になって当時の開催費用全般に改めて疑問が呈され、NBIによる捜査のほか、オンブズマン(公務員の不正を調べる独立機関)も2019年大会の運営に関する疑惑を検証する意向を示していると報じられています。
ディゾン氏の反応
大会の準備を主導した立場とされる政府高官のディゾン氏は、「私の良心はやましくない(My conscience is clear)」と述べ、捜査に全面的に協力する姿勢を表明しました。同氏は一連の疑惑について具体的な不正を否定していると受け止められますが、捜査の詳細や結論はまだ出ておらず、現時点では事実関係が確定していない点に注意が必要です。捜査が再開された時期や政治的な背景をめぐっては、現地メディアの間でも見方が分かれています。
※本記事はフィリピンの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Manila Bulletin




