
この記事のポイント
- 火山灰の拡散で首都ジャカルタのスカルノハッタ国際空港が一時閉鎖された。
- 国家防災庁は計4空港の一時閉鎖を発表し、到着便は6空港へ振り替えられた。
- 原因はスンダ海峡のアナク・クラカタウ火山の噴火活動で、当局が監視を続けている。
ジャカルタの玄関口が火山灰で一時閉鎖
インドネシアの首都ジャカルタの空の玄関口であるスカルノハッタ国際空港(現地では「Soetta(ストゥア)」と略称で呼ばれる)が、火山灰の影響で一時的に閉鎖されたと現地メディアが報じました。原因は、ジャワ島とスマトラ島の間に横たわるスンダ海峡に浮かぶ火山島「アナク・クラカタウ」の噴火活動です。噴煙から広がった火山灰が空港上空の空域にかかったため、安全確保を優先して運用が止められました。
報道によると、閉鎖されたのはスカルノハッタだけではありません。インドネシアの防災当局である国家防災庁(BNPB)は、火山灰の拡散を受けて計4つの空港が一時的に閉鎖されたと発表しています。スカルノハッタに到着する予定だった便は、6つの空港へ行き先を振り替える措置が取られたと伝えられています。ただし、振替先の具体的な空港名の一覧については、報道によって表記が異なる可能性があるため、ここでは断定を避けます。
なぜ火山灰で飛行機は飛べないのか
火山灰は「灰」という言葉の印象に反して、細かく砕けた岩石やガラス質の粒子です。ジェットエンジンに吸い込まれると高温で溶けて内部に付着し、推力の低下やエンジン停止を招く恐れがあります。機体表面や風防を傷つけ、計器類にも影響します。このため世界の航空当局は、火山灰が確認された空域の飛行を原則として避ける運用を取っており、日本でも桜島や新燃岳の噴火時に同様の措置が取られてきました。今回の一時閉鎖も、この国際的な安全基準に沿った判断とみられます。
「ペーパーテストは陰性」 再開に向けた確認作業
空港の運用再開には、滑走路や周辺に火山灰が実際に降下・堆積していないかの確認が必要です。現地報道では、スカルノハッタ空港と、ジャカルタ市内にあるもう一つの空港ハリム・ペルダナクスマ空港で行われた「ペーパーテスト」の結果がいずれも陰性だった、と伝えられています。ペーパーテストは、専用の紙や布を屋外に置いて灰の付着の有無を目視で確認する簡易的な手法で、火山灰の降灰状況を素早く把握するために各国の空港で用いられています。
旅客への影響 「24時間待った」の声も
突然の閉鎖は利用者に大きな負担となりました。現地報道では、スカルノハッタで24時間待たされたというフランス人旅行者の訴えが紹介されています。スカルノハッタは東南アジア有数の乗降客数を誇るハブ空港で、日本からの直行便も就航しているため、日本人旅行者やジャカルタ在住の日本人にとっても無関係ではありません。
アナク・クラカタウとは
アナク・クラカタウは、インドネシア語で「クラカタウの子」を意味します。1883年に世界史に残る破局的噴火を起こしたクラカタウ火山の跡地に、その後の噴火で新しく生まれた火山島です。2018年には山体崩壊にともなう津波が発生し、多数の犠牲者を出したこともあります。現在も活動的な火山として、インドネシア当局が常時監視を続けています。
気象・気候・地球物理庁(BMKG)は火山灰の拡散方向について観測結果を発表しており、風向きによって影響を受ける空域は時間とともに変化します。渡航予定のある方は、航空会社や現地当局の最新の発表を確認することが重要です。
※本記事はインドネシアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:detikNews




