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米同時多発テロから25年、フランスも見つめた追悼式典と「陰謀論」の影

9月11日の米同時多発テロから25年。フランス各紙は米国での追悼式典を生中継で伝え、今なお根強い陰謀論や「団結の消失」にも焦点を当てている。

米同時多発テロから25年、フランスも見つめた追悼式典と「陰謀論」の影
🔥🔥 ローカル度・高

この記事のポイント

  • 米同時多発テロから25年、フランス主要各紙が追悼式典を生中継で大きく報じた。
  • ル・モンドの「我々は皆アメリカ人だ」の記憶と、自国のテロ経験が関心の背景にある。
  • 式典報道と並行し、今も広がる陰謀論や米社会の分断を検証する記事も目立つ。
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フランスのメディアが一斉に伝えた「9・11から25年」

2001年9月11日に米国で起きた同時多発テロから25年の節目を迎え、フランスの主要メディアが追悼式典の模様を大きく取り上げている。高級紙『ル・モンド』(Le Monde)は「EN DIRECT(生中継)」の形式で式典の進行を逐次伝え、西部の有力地方紙『ウエスト・フランス』(Ouest-France)や公共放送系のニュースサイト『franceinfo』も同様に速報体制を敷いた。米国内の出来事でありながら、フランスで「自国ニュースと並ぶ扱い」を受けている点に、この日の持つ意味の重さが表れている。

フランス報道によれば、米国側ではドナルド・トランプ大統領が国防総省(ペンタゴン)での式典に、JD・ヴァンス副大統領がニューヨークの式典に臨む見通しとされた。ペンタゴンは2001年当時、旅客機が突入した現場のひとつであり、ニューヨークの世界貿易センター跡地(グラウンド・ゼロ)と並ぶ追悼の場となっている。

なぜフランスにとって「他人事」ではないのか

フランスがこの日に強い関心を寄せる背景には、二つの文脈がある。ひとつは、9・11直後にル・モンドが掲げた「Nous sommes tous Américains(我々は皆アメリカ人だ)」という有名な社説の記憶だ。この一文は、大西洋をまたぐ連帯の象徴としてフランスで今も繰り返し引用される。

もうひとつは、フランス自身がテロの当事国になった経験である。2015年のシャルリー・エブド襲撃事件と同年11月のパリ同時多発テロ以降、フランスは対テロ体制の強化と「事件をどう記憶するか」という問いに向き合い続けてきた。米国の25年という節目は、フランスにとって自国の追悼のあり方を考え直す鏡でもある。

四半世紀たっても消えない陰謀論

今回の報道でフランス側が特に力を入れているのが、陰謀論の根強さをめぐる検証だ。franceinfoは「この飛行機の破片は一片も見つかっていない」といった、事実に反する主張が今なおネット上で流通し続けている現状を取り上げた。9・11をめぐる陰謀論はフランス語圏でも早くから広がり、出版やインターネットを通じて定着した経緯がある。四半世紀を経て、当時を直接知らない世代がSNS経由で最初にこうした言説に触れる、という新たな構図も生まれている。

あわせて「団結は永遠には続かなかった」という趣旨の見出しで、事件直後に米国社会を覆った一体感がその後の分断に取って代わられた経緯を検証する記事も出ている。追悼一色ではなく、記憶の風化と社会の変質を同時に問う——それが今年のフランス報道に共通する視座だといえる。

節目の報道が示すもの

25年という区切りは、事件を「歴史」として語り直す転換点でもある。体験者の証言が減り、代わりに教育や検証報道が記憶の担い手になる段階に入りつつある。フランス各紙が生中継と同時にファクトチェック記事を並べて出したことは、単なる回顧ではなく「事実をどう守るか」という現在進行形の課題への意識の表れと読める。なお、本記事で触れた式典の詳細や参加者の言動については現地報道に基づくものであり、今後の続報で内容が更新される可能性がある。

※本記事はフランスの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:Le Monde.fr

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