
この記事のポイント
- イエメン政府軍が24時間でフーシ派に414回の攻撃を行ったと、サウジアラビアのメディアが報じた。
- タイズ周辺で空爆が集中しており、フーシ派の損失は4日間で約3000人との報道もあるが、確認はとれていない。
- 大規模な地上作戦の前触れとの見方もあるが、政府軍は地上作戦の開始を正式に表明していない。
24時間で414回の攻撃と発表
サウジアラビアの主要メディアが、隣国イエメンの戦況を大きく報じています。衛星テレビ局アル・アラビーヤや日刊紙オカーズによると、イエメン政府側の部隊は、反政府勢力フーシ派の戦力を狙った攻撃を24時間で414回実行したと発表しました。フーシ派の増援部隊や軍事拠点が主な標的だとしています。
報道によると、イエメン政府側の軍用機は、南西部の都市タイズの南側と東側にあるフーシ派の拠点にも集中的な空爆を行いました。汎アラブ紙のアッシャルク・アルアウサトは、フーシ派の損失が4日間で3000人近くにのぼると伝えています。ただし、いずれも政府側の発表や報道にもとづく数字で、第三者による確認はとれていません。
フーシ派とサウジアラビアの関係
フーシ派はイエメン北部を拠点とするイスラム教シーア派系の武装組織です。2014年に首都サヌアを制圧し、国際的に認められたイエメン政府と内戦を続けてきました。イランの支援を受けているとされます。
サウジアラビアは2015年から有志連合を率いてイエメン政府を支え、軍事介入してきました。フーシ派はサウジ国内の石油施設や空港をミサイルや無人機で攻撃したことがあり、イエメンの戦況はサウジの安全保障に直結する問題です。サウジのメディアが戦況を詳しく伝えるのは、こうした事情があるためです。
タイズはイエメン第3の都市とされます。長年フーシ派に包囲され、人道危機が深刻な地域として知られています。
全面的な地上作戦は近いのか
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは、今回の集中攻撃について「政府軍による全面的な地上作戦の地ならしではないか」という見方を取り上げました。一般的に、大規模な地上侵攻の前には空爆や砲撃で相手の補給線や防御陣地を弱らせることが多く、今回の攻撃もその段階ではないかとの推測があります。
ただし、政府軍や有志連合が本格的な地上作戦を始めると正式に表明したわけではありません。実際にどこまで戦線が広がるかは、まだはっきりしません。イエメン内戦ではこれまでも停戦協議と戦闘の再燃が繰り返されてきました。今後の動きは、サウジアラビアとフーシ派の関係や、地域全体の緊張にも影響するとみられます。
※本記事はサウジアラビアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:الجزيرة نت




