
この記事のポイント
- インドネシアのプラボウォ大統領が、大統領諮問会議の委員26人を大統領宮殿で正式に任命した。
- 国会で約20年の経験を持ち、国会議長やMPR議長を務めたバムソエト氏も委員に加わった。
- 以前は9人程度だった会議が大きく拡大した。幅広い勢力を取り込む狙いとみられる一方、実効性を問う声もある。
国会議員歴20年のベテランが大統領の助言役に
インドネシアで、「バムソエト」の愛称で知られる政治家バンバン・スサティヨ氏が、大統領諮問会議(Wantimpres)の委員に正式に就任しました。プラボウォ・スビアント大統領は首都ジャカルタの大統領宮殿で就任式を開き、同氏を含む26人を委員に任命しました。現地メディアは、国会(DPR)での約20年の経験を新たな役職に生かすことになると伝えています。
バムソエト氏は、与党連合の有力政党の一つであるゴルカル党の出身です。国会議長や国民協議会(MPR)議長などの要職を歴任してきました。MPRは国会と地方代表議会で構成される機関で、憲法改正などを担います。長く立法府の中枢にいた人物が、今後は大統領の助言役として政権を支えることになります。
大統領諮問会議とはどんな組織か
大統領諮問会議は、国政の課題について大統領に意見や助言を伝えるための公的な機関です。政策を決めたり実行したりする権限はなく、あくまで大統領の求めに応じて、または自ら進んで助言する立場にあります。日本でいえば、首相に助言する有識者会議に近い存在ですが、法律に基づいて常設されている点が特徴です。
今回の任命では、委員の顔ぶれが幅広いことも話題になりました。地元報道によると、元経済担当調整相のハッタ・ラジャサ氏、退役将軍で閣僚経験もあるアグム・グムラル氏、政権批判でも知られる論客ロッキー・ゲルン氏、元憲法裁判所長官のアンワル・ウスマン氏らが名を連ねています。ハッタ氏は就任にあたり、大統領への助言内容は秘密にすると強調しました。アグム氏は、プラボウォ大統領に意見を伝える準備はできていると述べています。
26人という大所帯の意味
この会議は、以前は9人程度の少人数で運営されてきたとされています。そのため、26人という規模は大きく広がった形です。プラボウォ政権は閣僚の数も多く、幅広い勢力を政権に取り込む「大連立」型の運営を進めているといわれます。今回の人選にも、政界・軍・司法・言論界の有力者を幅広く集める狙いがあると見ることができます。ただし、これは一般的な見方で、政権が公式に説明した意図ではありません。
一方で、委員が多いと、一人ひとりの役割が分かりにくくなるおそれもあります。助言機関として実際にどれだけ機能するのか、論功行賞のポストになっていないかといった点は、今後の活動を見て判断する必要があるでしょう。長い国会経験を持つバムソエト氏が、立法府とのパイプ役も含めてどんな役割を果たすのかが注目されます。
※本記事はインドネシアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:detikNews




