
この記事のポイント
- カテゴリー4のハリケーン「シモン」が、勢力を保ったままメキシコ・ハリスコ州の沿岸約40キロまで迫った。
- シェインバウム大統領が住民に避難を重ねて呼びかけ、連邦政府も予防策を強めて備えている。
- コリマ州では、主要港のマンサニージョを含む沿岸の3市で、不要不急の活動の停止が続いている。
強い勢力を保ったまま沿岸へ
メキシコの太平洋岸に、ハリケーン「シモン」が近づいています。現地の報道によると、勢力は5段階のうち上から2番目の「カテゴリー4」です。中心はハリスコ州の沿岸から約40キロの地点まで迫りましたが、勢力は衰えていません。ハリスコ州と、その南東にあるコリマ州は、上陸や接近に備えて警戒を強めています。
カテゴリーは、米国で使われる「サファー・シンプソン・スケール」による区分です。カテゴリー4は、おおむね最大風速が秒速58〜70メートル程度にあたります。屋根や外壁が壊れたり、倒木や停電が長く続いたりするおそれがある、非常に強いハリケーンです。
大統領が避難を重ねて呼びかけ
現地紙によると、クラウディア・シェインバウム大統領(現地メディアでは頭文字で「CSP」と呼ばれます)は、影響が出る地域の住民に避難所などへ身を寄せるよう、繰り返し呼びかけました。連邦政府も予防策を強めていると伝えられています。メキシコでは、大きな災害のときに国防省や海軍が住民の避難や救援にあたる仕組みがあり、今回もこうした機関が動いているとみられます。
コリマ州では3市で活動を停止
コリマ州では、マンサニージョ、テコマン、アルメリアの3市で、不要不急の活動の停止が続いています。地元紙によると、停止はこの3市に絞って続けられています。3市はいずれも州の沿岸部にあります。中でもマンサニージョは、メキシコ有数の貨物港として知られています。アジアとの間の海上輸送の拠点でもあり、港の運用がどのくらい止まるかは物流にも関わります。ただ、港湾の運用について詳しい情報は、元の報道からは確かめられませんでした。
太平洋岸を繰り返し襲うハリケーン
メキシコの太平洋側では、例年5月中旬から11月末までがハリケーンの季節です。10月になっても強い嵐が発生することは珍しくありません。2015年には、記録的な勢力に発達したハリケーン「パトリシア」がハリスコ州の沿岸に上陸しました。2023年には、ゲレロ州アカプルコを急に勢力を強めた「オーティス」が襲い、大きな被害が出ました。こうした経験から、強い勢力のまま近づく嵐への危機感は高まっています。
今後の進み方や上陸するかどうか、被害の大きさは、現時点では分かっていません。日本の台風と同じく、強い風に加えて高潮や大雨による洪水・土砂災害も心配されます。ハリスコ州にはリゾート地プエルト・バジャルタもあり、旅行者も含めて、当局が出す最新の情報を確かめることが求められています。
※本記事はメキシコの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:EL PAÍS




