
この記事のポイント
- オランダ北ホラント州の村ウルセムで、視察中のウィレム=アレクサンダー国王に錯乱した様子の男が走り寄った。
- 警護担当者がすぐに男を取り押さえ、国王にけがはなかった。国王は驚きながらも「大丈夫だ」と落ち着いて応じた。
- 市民と距離の近いオランダ王室の視察で、どう警護するかがあらためて注目されている。
オランダ北西部・北ホラント州の村ウルセム(Ursem)で、視察に訪れていたウィレム=アレクサンダー国王に男が走り寄る騒ぎがありました。警護担当者がすぐに割って入り、男を取り押さえています。現地の大手紙デ・テレグラーフや公共放送NOS、ニュースサイトNU.nl、地元局NHニュースなどが相次いで報じました。
何が起きたのか
報道によると、国王が現地で視察をしているときに、1人の男が国王のほうへ走ってきました。男は錯乱した様子で、国王に話しかけようとしていたとみられます。現地の報道では、男が「やつらは自分を破滅させようとしている」という趣旨の言葉を叫んでいたと伝えられています。
警護担当者がすぐに男を止めたため、国王に直接の被害はありませんでした。突然のことに国王は驚いた様子だったものの、「何でもない、大丈夫だ」という趣旨の言葉をかけ、落ち着いて対応したと報じられています。視察が止まったのは短い時間だけだったようです。
なお、報道によって表現に違いがあります。「国王に話しかけようとした」と伝えるものもあれば、「襲いかかろうとした」と書く見出しもあります。男がどんな目的で近づいたのか、どういう人物なのか、身柄がその後どう扱われたのかなど、詳しいことは今回の要約からは確認できません。
ウルセムとオランダ王室の「近さ」
ウルセムは、アルクマール近郊にある小さな村です。北ホラント州は首都アムステルダムを含む州で、ウルセムのあたりは農地や園芸地帯が広がるのどかな地域です。
オランダの国王は立憲君主制のもとで国の象徴を務め、政治の実権は持ちません。2013年に即位したウィレム=アレクサンダー国王は、地方の企業や施設、地域の催しをよく訪れ、住民と気さくに言葉を交わす姿で知られています。オランダの王室は全体として国民との距離が近く、毎年4月27日の「国王の日」には、国王一家が地方の町を回って市民と交流するのが恒例です。
開かれた王室と警護のバランス
こうした近さは王室への親しみにつながる一方で、警護の面では難しさもあります。オランダでは2009年の「女王の日」に、ベアトリクス女王(当時)の一行を狙って車が群衆に突っ込み、多くの死傷者が出た事件がありました。それ以来、王室行事の警備のあり方はたびたび議論されてきました。
今回は警護担当者がすぐに動き、大事には至りませんでした。ただ、市民との距離が近い視察で、思いがけない接近をどう防ぐのかは、これからも課題になりそうです(これは一般論としての見方です)。
※本記事はオランダの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:De Telegraaf




