
この記事のポイント
- 南アのダーバンで反移民運動「March and March」が数千人規模のデモを実施した。
- 放火や武器を持つ場面も報じられ、警察が大規模な警備を展開した。
- 多くの同胞が暮らすナイジェリアでも在留移民の安全に不安が広がっている。
ナイジェリアで注目される「南アの反移民デモ」
2026年6月30日、南アフリカ東部の都市ダーバンで、非正規(在留資格のない)移民の存在に抗議する大規模なデモが行われました。デモを主導したのは「March and March(マーチ・アンド・マーチ)」と呼ばれる反移民運動で、数千人規模が街頭に繰り出したと現地では報じられています。一部の参加者が火を放ったり、武器のようなものを手にする場面も伝えられ、南アフリカ警察(SAPS)は事前から大規模な警備部隊を展開しました。
この出来事は、当事国である南アフリカだけでなく、隣接するアフリカ各国、とりわけナイジェリアのメディアでも大きく取り上げられています。背景には、南アフリカに多くのナイジェリア出身者が出稼ぎや商売のために暮らしているという事情があります。反移民感情の高まりは、そのまま在留ナイジェリア人の安全に直結するため、ナイジェリア国内でも強い関心が寄せられているのです。
繰り返される「ゼノフォビア(外国人排斥)」
南アフリカでは、失業率の高さや治安への不満が、外国出身者への反感(ゼノフォビア=外国人嫌悪)として噴き出す構図がたびたび指摘されてきました。「仕事や資源を奪われている」という主張が抗議運動の原動力になりやすく、標的は隣国からの移民に向かいがちです。現地報道では、移民の一人が「ここに留まれば攻撃される」と不安を語ったとされ、当事者が身の危険を感じている様子がうかがえます。
ただし、こうした抗議運動がどの程度組織化されているのか、参加者数や被害の規模については報道により幅があり、現時点で確定的に断言できる段階ではありません。数字や個別の発言については、今後の続報で修正される可能性がある点に留意が必要です。
日本の読者が押さえておきたい視点
アフリカ大陸内部では、経済的に相対的に豊かな南アフリカへ周辺国から人が集まる「域内移動」が活発です。その摩擦が今回のようなデモとして表面化しており、移民を送り出す側のナイジェリアにとっては、自国民保護という外交・領事上の課題にもつながります。日本ではあまり報じられませんが、アフリカの国どうしの移民問題として理解すると、その構図が見えやすくなります。
※本記事はナイジェリアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:TheCable




