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仏ラジオ局に極右系論客起用へ 文化人300人が抗議声明

公共ラジオ「フランス・アンテル」が右派誌ヴァルール・アクチュエルの記者を論説委員に起用する方針を示し、作家や俳優ら300人が反対の声明を発表。労組もストを構えるなど波紋が広がっています。

仏ラジオ局に極右系論客起用へ 文化人300人が抗議声明
🔥🔥 ローカル度・高

この記事のポイント

  • 公共ラジオ局フランス・アンテルが右派誌の記者を論説担当に起用する方針を示した。
  • 作家アニー・エルノー氏ら約300人の文化人が連名で反対の意見表明を発表した。
  • 局の労組も2日間のストを構え、放送の多元性をめぐる論争が広がっている。
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フランスの公共ラジオ局「フランス・アンテル(France Inter)」が、右派の週刊誌『ヴァルール・アクチュエル(Valeurs actuelles)』に所属するジャーナリスト、シャルル・サパン氏を番組の論説担当として起用する方針を示したことに対し、作家・俳優ら約300人の文化人が連名で反対の寄稿(tribune=新聞に掲載される意見表明文)を発表しました。署名者には作家のアニー・エルノー氏、俳優のジョジアーヌ・バラスコ氏、女優・プロデューサーのジュリー・ガイエ氏、元サッカー代表選手のリリアン・テュラム氏らが名を連ねたと報じられています。

フランス・アンテルとはどんな存在か

フランス・アンテルは、公共放送グループ「ラジオ・フランス」が運営する総合ラジオ局です。日本でいえばNHKラジオ第1に近い位置づけで、ニュース・時事討論から文化番組まで幅広く扱い、フランスで最も聴取者の多いラジオ局のひとつとされています。受信料に相当する公的財源で運営される公共メディアであるため、「どの論者を起用するか」は単なる編成上の判断にとどまらず、公共性をめぐる政治的な論争に発展しやすい構造があります。

争点は「多元性」の線引き

報道によれば、抗議する側の主張の軸は「多元性(pluralisme)の限界」です。フランスの放送制度では、公共・民間を問わず、政治的意見の多元性を確保することが放送事業者に求められています。ただし今回の声明は、その多元性の名の下に極右的とされる論調の担い手を公共電波の常設ポストに据えることは、多元性の趣旨を超えるのではないか、という問題提起だと受け止められています。「憤りを覚える」といった強い言葉も一部報道で紹介されました。

一方で、起用を擁護する立場からは、公共放送が左派寄りに偏っているとの批判がかねてから出ており、右派の論客を迎えることこそ多元性の実践だ、という反論が想定されます。どちらの立場を採るかによって「多元性」という同じ言葉の意味が正反対に使われるのが、この論争の難しさです。

局内からもストライキの動き

抗議は局の外だけにとどまりません。報道では、ラジオ・フランスの労働組合側がこの人事に反発し、2日間のストライキを構える動きが伝えられています。番組編成や記者の職業倫理をめぐる問題で放送局の労組がストに踏み切るのは、フランスでは珍しいことではありませんが、経営側の編成権と現場の反発が正面からぶつかる形になっています。

日本の読者が押さえておきたい背景

フランスでは近年、極右とされる政党や論壇の影響力が拡大し、メディアの「右傾化」をめぐる議論が続いてきました。『ヴァルール・アクチュエル』は保守・右派色の強い論調で知られる雑誌で、その記者が公共ラジオの論説席に入ること自体が象徴的な意味を持つと見られています。公共放送の中立性をどう担保するかという問いは日本にも通じるテーマであり、フランスの議論の行方は参考になりそうです。なお、起用の最終的な扱いや放送開始時期など、細部については報道段階で流動的な部分があり、確定的なことは言えません。

※本記事はフランスの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:Le HuffPost

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