
この記事のポイント
- メキシコ湾に熱帯低気圧イサイアスがあり、太平洋側からも2つのサイクロンがメキシコへ向かっている。
- ハリケーン「シモン」はマンサニーヨ沖約245キロでカテゴリー3になり、その後カテゴリー4に強まったと報じられた。
- 10〜11日に影響が出るおそれがあるが、上陸するかどうかや場所はまだ分からない。最新の公式発表を確かめる必要がある。
太平洋と湾岸、両側から迫る熱帯低気圧
メキシコで、太平洋側とメキシコ湾側の両方から熱帯低気圧が迫り、警戒が強まっています。米紙ニューヨーク・タイムズ(スペイン語版)によると、メキシコ湾にはすでに熱帯低気圧「イサイアス」があります。これに加えて、太平洋側では2つのサイクロン(熱帯低気圧)がメキシコに向かって進んでいます。東西の両岸がほぼ同時に影響を受けるおそれがあり、現地メディアは連日大きく報じています。
「シモン」は急速に発達、カテゴリー4に
太平洋側で特に注目されているのが、ハリケーン「シモン(Simón)」です。現地紙エル・コメンタリオによると、シモンはコリマ州の港湾都市マンサニーヨの沖合約245キロの地点で、カテゴリー3に発達しました。その後、さらに強まってカテゴリー4に達したと報じられています。マンサニーヨは太平洋岸で有数の貨物港で、周辺には観光地もあります。
カテゴリーは、米国で使われる「サファー・シンプソン・スケール」という5段階の分類です。カテゴリー3以上は「大型ハリケーン」とされ、建物の損壊や広い範囲の停電など、大きな被害が出るおそれがあるとされています。
気象情報サイトのメテオレッド・メキシコは、10日(土)から11日(日)にかけて、シモンがメキシコに影響する可能性が高いとして注意を呼びかけています。ただし、上陸するかどうかや、上陸する場所・時刻はまだ分かっていません。進路や勢力は今後変わることがあるため、メキシコ国家気象局(SMN)などの最新の発表を確かめる必要があります。
ハリケーンに慣れた国でも油断は禁物
メキシコは太平洋とメキシコ湾・カリブ海の両方に面しています。そのため、毎年5月から11月ごろのハリケーンシーズンには、両側から熱帯低気圧が来ることが珍しくありません。それでも、強い勢力のハリケーンと湾岸の熱帯低気圧が重なると、救助や支援の人手や物資が分散してしまうという心配があります。
2023年10月には、ハリケーン「オーティス」が短い時間で急に強まり、カテゴリー5のままゲレロ州アカプルコに上陸して大きな被害を出しました。今回のシモンも急に発達しているため、沿岸の住民や観光客は早めに避難の準備をすることが大切だといえます。強風に加えて、大雨による洪水や土砂崩れ、高潮にも注意が必要です。
太平洋側のもう1つのサイクロンの進路や、湾岸のイサイアスの動きについては、現時点では詳しい情報がかぎられています。週末にかけて、メキシコの東西両岸で警戒が続きそうです。
※本記事はメキシコの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:The New York Times




