
この記事のポイント
- 韓国京畿道富川市の部品塗装工場で火災が起き、消防庁は5人が被害を受け1人が心肺停止と発表した。
- 報道によって負傷者の人数が違い、消火にあたった消防士が倒れたとの情報もある。被害の全体像はまだわからない。
- 李在明大統領が救助に全力を尽くすよう指示した。相次ぐ工場火災を受け、安全管理を見直すよう求める声が強まりそうだ。
富川市の塗装工場で火災、消防士が心肺停止
韓国の首都圏にある京畿道(キョンギド)富川(プチョン)市で、自動車部品などを塗装する工場から火が出ました。韓国の消防庁は速報で「5人の人的被害があり、うち1人が心肺停止状態」と発表しました。富川市はソウルと仁川(インチョン)のあいだにあるベッドタウン兼工業都市で、中小の工場が多く集まっています。
現地の報道によると、消火にあたっていた消防士が倒れたとの情報があり、地方紙は「負傷者7人、うち消防士1人が心肺停止、1人が重傷」と伝えました。保守系の大手紙・朝鮮日報は「消防士3人が倒れた」と報じています。発生直後の速報のため、報道機関ごとに人数がそろっておらず、被害の規模や負傷者の内訳は今後の発表で変わる可能性があります。
大統領が「消火と救助に万全を」と指示
MBCなどによると、李在明(イ・ジェミョン)大統領は消火と人命救助に万全を期すよう指示しました。韓国では大きな災害や事故が起きると、大統領が関係機関にすぐ指示を出し、それが速報として報じられるのが通例です。政府として早く動いていることを示す意味もあります。
塗装工場の火災が危ない理由
出火の原因や燃え広がった経緯は、現時点では明らかになっていません。一般に塗装工場では、燃えやすい塗料や有機溶剤(シンナーなど)を大量に扱います。いったん火がつくと急速に燃え広がり、有毒な煙も出やすいため、消防隊員にとっても危険の大きい現場とされます。今回、消防士が倒れた原因が煙や熱によるものかどうかも、今後の調査を待つ必要があります。
相次ぐ工場・建物火災と安全への関心
韓国では近年、大きな犠牲を伴う火災が続いています。2024年6月には京畿道華城(ファソン)市の電池工場で火災が起き、外国人労働者を含む23人が亡くなりました。同じ年の8月には富川市内のホテル火災でも死者が出ています。こうした事故をきっかけに、中小規模の工場の防火設備や避難体制、危険物の管理を見直すよう求める声が強まっていました。
2022年に施行された「重大災害処罰法」(労働現場で死亡事故などが起きた場合に経営者の責任を問える法律)もあり、今回の火災でも工場の安全管理が適切だったかが調べられるとみられます。また、救助にあたる消防士の安全をどう守るかも、改めて議論になりそうです。
※本記事は韓国の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:KBS 뉴스




