
この記事のポイント
- インド・ムンバイで人気俳優タイガー・シュロフ氏を狙った銃撃があり、本人は無事だったが2人が負傷した。
- パパラッチが撮った動画を犯人側が利用し、俳優の日々の行動を調べた可能性があると現地紙が報じている。
- サルマン・カーン氏を脅してきたビシュノイ組織との関係を疑う声もあるが、関与はまだ確認されていない。
人気アクション俳優を狙った銃撃
インド西部の大都市ムンバイで、ボリウッド(ヒンディー語映画界)の人気俳優タイガー・シュロフ氏を狙ったとみられる銃撃事件が発生しました。英BBCや印NDTVなど複数のメディアによると、シュロフ氏本人は難を逃れましたが、現場では2人が銃弾を受けて負傷したと伝えられています。負傷者の詳しい容体や身元、犯人の人数などは、現時点で元の報道からは確認できていません。
シュロフ氏は、往年の名優ジャッキー・シュロフ氏の息子です。激しいアクションとダンスで知られ、「Baaghi」シリーズや「WAR ウォー!!」などのヒット作に主演してきた若手スターの一人です。
パパラッチ動画が「下見」に使われた可能性
インド有力紙タイムズ・オブ・インディアは、パパラッチが撮影した動画から犯人側が俳優の日常の行動パターンを調べた可能性があると報じています。インドではスターがジムや撮影所に出入りする様子が毎日のように撮影され、SNSで拡散されています。ファンサービスとして定着しているこうした映像が、身の安全を脅かす情報源にもなり得るとして、改めて問題視されています。
背景に映画界を狙うギャングの影
今回の事件をめぐっては、ニュースサイトのRediffが「主な標的はタイガーではなくサルマン・カーンだ」とする見方を伝えるなど、別の大物俳優とのつながりを指摘する声も出ています。ただし、捜査当局が動機や背後関係をどこまで認めているかははっきりしておらず、推測の段階にとどまっている点に注意が必要です。
ここで名前が挙がるのが、ローレンス・ビシュノイという人物が率いるとされる犯罪組織です。この組織は、1998年に保護動物のブラックバック(インドレイヨウ)を密猟したとされる事件をめぐり、ボリウッドの大スター、サルマン・カーン氏を繰り返し脅してきたことで知られています。2024年にはカーン氏の自宅近くで発砲事件が起き、同じ年にはカーン氏と親しかった政治家のババ・シッディーキー氏が射殺され、ビシュノイ組織の関与が取り沙汰されました。インド紙ThePrintも、なぜ映画スターが相次いで標的になるのかを特集しています。今回の事件と同組織の関係はまだ確認されていませんが、こうした経緯があるため、つながりを疑う見方が出ているとみられます。
スターの安全をどう守るか
ムンバイはインド映画産業の中心地で、多くのスターが市内で暮らし、仕事をしています。人気と知名度が高いほど狙われやすくなるという構図が改めて浮かび上がりました。今後は警察の捜査の進み具合に加え、俳優の警護体制や、パパラッチ撮影のあり方をめぐる議論が広がるかどうかも注目されます。
※本記事はインドの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:BBC




