
この記事のポイント
- ナイジェリア連邦政府はエボラの封じ込め策を整えているとして、国民に落ち着いた行動を呼びかけた。
- パテ保健相は「パニック不要」と発言。政府はウガンダと連携して感染拡大の防止にあたるとしている。
- 国会では約100年前の植民地時代に作られた検疫法を改正する動きが出ており、制度の見直しも課題になっている。
連邦政府「封じ込めの備えはある」
ナイジェリアの連邦政府(現地では「FG」と略されます)は、エボラ出血熱への警戒が高まるなか、感染拡大を防ぐための封じ込め策を整えていると国民に説明しました。現地のテレビ局や新聞が相次いで伝えています。保健行政を担うアリ・パテ保健・社会福祉調整相は「パニックにならないでほしい。拡大を防ぐ対策はとってある」と呼びかけました。
エボラ出血熱は、エボラウイルスによる重い感染症です。患者の血液や体液に直接ふれることで人から人へうつり、致死率が高いことで知られています。アフリカでは過去に何度も流行しています。
ウガンダと連携
現地紙の報道では、政府はウガンダと連携して感染拡大の防止にあたっているとしています。ウガンダは東アフリカの国で、これまでにもエボラの流行を経験してきました。報道の内容からは、ウガンダ側の流行を受けて国をまたいだ情報共有や協力を進めているとみられますが、協力の具体的な中身は今回の報道からは分かっていません。
ナイジェリアには、感染症の監視と対応を担う専門機関「ナイジェリア疾病管理センター(NCDC)」があります。空港などでの入国者の検査や、疑い例が出たときの隔離・追跡は、一般にこうした機関が中心となって行います。
約100年前の検疫法を見直す動き
今回の警戒をきっかけに、国会議員の間では検疫法の改正を目指す動きも出ています。現行の検疫法は約100年前、イギリスの植民地だった時代に作られたもので、今の人の移動の多さや国際的な感染症対策の枠組みに合っていないという指摘があります。改正の具体的な内容や時期は、まだはっきりしていません。
2014年の経験が下地に
ナイジェリアは2014年、西アフリカでエボラが大流行した際、最大都市ラゴスに感染者が入国し、国内で感染が広がりました。このときは接触者の徹底した追跡と隔離により、比較的早く終息にこぎつけ、世界保健機関(WHO)からも評価されました。この経験は、いまも同国の感染症対策の土台になっていると言われます。
人口2億人を超えるアフリカ最大の人口国で、国際的な人の行き来も多いナイジェリアにとって、感染症の水際対策はとても重要です。政府の説明どおりに対策が機能するのか、検疫法の改正が進むのかが、今後の注目点になりそうです。
※本記事はナイジェリアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Channels Television




