
この記事のポイント
- サイクロン「アルナブ」が、インド東部アーンドラ・プラデーシュ州のナルサプル付近で上陸を始めた。
- インド気象局は「非常に強いサイクロン」に分類している。オディシャ州や港湾都市ヴィザグでも大雨となっている。
- 民間航空省はアーンドラ・プラデーシュ州の空港3か所の運用を止めた。被害の全体像はまだ分かっていない。
ベンガル湾のサイクロンがインド東海岸に上陸
インド東部のベンガル湾沿岸に、サイクロン「アルナブ(Arnab)」が上陸しました。インドの主要紙ザ・ヒンドゥーやテレビ局NDTVなどが速報で伝えています。報道によると、アルナブは南部アーンドラ・プラデーシュ州の沿岸の町ナルサプル付近で上陸を始めました。隣のオディシャ州を含むインド東部の広い範囲で、激しい雨が降っています。
ナルサプルは、インド南部を流れる大河ゴーダーヴァリー川の河口に近い町です。周辺は低い土地に水田や養殖池が広がる三角州で、高潮や浸水の被害を受けやすい地域とされています。
「非常に強いサイクロン」に分類
インド気象局(IMD)は、アルナブを「非常に強いサイクロン(Very Severe Cyclonic Storm)」に分類しています。インドでは、熱帯低気圧を風の強さに応じて細かく段階分けしており、この区分は上から3番目の強さにあたります。日本でいう「強い台風」に近い勢力と考えると分かりやすいでしょう。
アーンドラ・プラデーシュ州の港湾都市ヴィシャーカパトナム(通称ヴィザグ)も、強い雨に見舞われていると報じられています。ヴィザグは州で最大の都市で、海軍の拠点や大きな港があります。
空港の運用停止など交通にも影響
タイムズ・オブ・インディア紙によると、インドの民間航空省は、サイクロンが勢いを増したことを受けて、アーンドラ・プラデーシュ州の空港3か所の運用を一時停止しました。どの空港か、いつ再開するかは、元の報道の要約だけでは確認できません。ほかの交通機関や停電などの影響も、今後の発表を待つ必要があります。
背景:サイクロンと向き合ってきたインド東部
ベンガル湾では、主にモンスーン(雨季)の前後にあたる4〜6月と10〜12月にサイクロンが発生しやすくなります。オディシャ州やアーンドラ・プラデーシュ州の沿岸は、これまで何度も大きな被害を受けてきました。とくに1999年のオディシャ州のサイクロンでは、多くの死者が出ています。
その経験から、インドでは国や州の災害対応部隊を前もって配置し、沿岸の住民を避難施設へ早めに移す体制を整えてきました。死者を減らした取り組みとして、国際的にも評価されています。今回もこうした対応がとられているとみられますが、被害の全体像はまだ分かっていません。上陸の後もしばらくは内陸で大雨が続くおそれがあり、川のはん濫や農作物への被害にも注意が必要です。
※本記事はインドの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:The Hindu




