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香港の公営住宅でエレベーター耐火部材が未設置、点検の仕組みに課題

香港の公営住宅・翠屏北邨で、エレベーター乗り場の耐火ドア枠部材を後から取り付ける工事が行われています。専門家は業者を信頼する前提の点検制度に穴があると指摘しています。

香港の公営住宅でエレベーター耐火部材が未設置、点検の仕組みに課題
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この記事のポイント

  • 香港の公営住宅・翠屏北邨で、エレベーター乗り場のドア枠に耐火部材を後から取り付ける工事が行われている。
  • 臺日電梯が担当した建物で部材の未設置が見つかり、機電工程署の調べで該当は2日間で78棟に増えたと報じられた。
  • 専門家は、業者を信じることを前提にした点検制度に穴があると指摘し、当局は過去10年分の見直しを業者に求めた。
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公営住宅でエレベーターの耐火部材を後付け

香港の公営住宅「翠屏北邨(ツイピン・ノース・エステート)」で、エレベーター乗り場のドア枠に耐火部材を後から取り付ける工事が行われていると、現地メディアが伝えました。翠屏北邨は九龍東部の観塘(クントン)地区にある大規模な団地です。香港では人口の多くが「邨(エステート)」と呼ばれる公営住宅に住んでおり、高層棟での暮らしにはエレベーターが欠かせません。

問題の部材は、火災のときに炎や煙がエレベーターの昇降路を通って別の階へ広がるのを防ぐためのものです。現地報道によると、エレベーター保守業者「臺日電梯」が担当した建物で、この耐火ドア枠の部材が付いていない例が見つかりました。香港でエレベーターの安全を監督する政府部門・機電工程署(EMSD)がさらに調べたところ、該当する建物は2日間で78棟に増えたと報じられています。

「業者を信じる」前提の仕組みに穴

この問題について、取材に応じたエンジニアは、今の点検制度は登録業者がきちんと作業し、正しく報告することを前提にした「誠実さに頼る仕組み」だと説明しました。そのうえで、この仕組みには抜け穴があり、作業手順のチェックでは結果的に「信じる相手を間違えた」状態になっていたと指摘しています。

一般論として、エレベーターの設置や部品交換の検査は、すべての現場を当局が直接確かめるのは難しく、登録業者の自己申告や書類の確認に頼る部分が大きくなりがちです。今回のように、扉の内側に隠れて外から見えにくい部材は、書類どおりに付いているかどうかを確かめにくいと考えられます。

過去10年分の確認を指示

機電工程署は対応として、登録されたエレベーター業者に対し、過去10年間に担当したエレベーター乗り場の扉について、耐火性能に問題がないかを見直すよう求めました。対象が業界全体に広がったことで、点検のやり方そのものを見直すべきだという声が強まる可能性があります。

香港では高層の集合住宅が多いため、火災時の防火区画の弱さは多くの住民の安全に直結します。今後は、当局による抜き打ち検査を増やすことや、作業の記録を写真などで残すことを義務づけるといった再発防止策が議論されるとみられますが、具体的な制度改正の方向はまだ決まっていません。

※本記事は香港の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。

📰 情報ソース:Yahoo

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