
この記事のポイント
- 香港大学は次の学年度から学部課程を3つ新設し、香港以外からの学生の割合は5割の上限内に抑えるとした。
- 社会科学部は、各界の経験豊富な指導者が学生を一対一で指導する「社会科学学士(エリート課程)」の新設を初めて発表した。
- 入学説明会には過去最多の10万人超が訪れた。香港政府は非本地生の上限を段階的に5割まで広げてきた。
香港大学が学部課程を3つ新設
香港で最も古い大学である香港大学(HKU、1911年創立)が、次の学年度から学部課程を新たに3つ設けると発表しました。あわせて、香港以外から来る学生(現地で「非本地生」と呼ばれます)の割合は、政府が定めた「5割まで」という上限を超えないようにするとしています。発表は、受験生向けの学部入学説明会(インフォメーション・デー)に合わせて行われました。
社会科学部は「エリート課程」を新設
現地報道によると、社会科学部は「社会科学学士(エリート課程)」を新しく設けると初めて明らかにしました。学術界・政界・経済界で経験を積んだ指導者が、学生を一対一で指導するのが特徴だと伝えられています。3つの新課程のうち残りの2つや、定員・出願の条件といった詳しい内容は、今回もとにした報道の範囲では確認できませんでした。
説明会は過去最多の10万人超
今年の入学説明会には10万人を超える人が訪れ、過去最多になったと報じられています。会場の最寄り駅である地下鉄(MTR)の香港大学駅では出口に長い行列ができ、駅員がエレベーターに並ぶ人を誘導する場面もあったといいます。香港の高校生は、香港中学文憑試験(DSE、日本の共通テストにあたる統一試験)の成績をもとに、大学共通の出願システム「JUPAS」で志望校を選びます。説明会は進路を決めるうえで大事な機会になっています。
背景:非本地生の上限を広げてきた香港
香港政府は、香港を「国際的な高等教育の拠点」にするという方針のもと、公費で運営される大学の非本地生の上限を段階的に広げてきました。かつて学生全体の2割程度だった上限は、近年は4割、さらに5割へと引き上げられています。非本地生の多くは中国本土からの学生だとされています。
上限の拡大は、大学の国際化や優秀な人材の確保につながると期待されています。その一方で、地元の学生の入学枠や学生寮が圧迫されるのではないかという心配も、香港では繰り返し話題になってきました。香港大学が「5割を超えない」とわざわざ示したのは、こうした地元の受験生や保護者の心配を意識したものとも考えられますが、これは編集部の推測です。
今後の注目点
少子化で香港の地元の受験生は減る傾向にあり、各大学は新しい課程や特色のある教育で学生を集めようとしています。説明会の人出が過去最多になったことは、香港大学の人気の高さを示しています。新しいエリート課程がどんな学生を選び、どんな人材を育てるのか、今後の発表が注目されます。
※本記事は香港の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Yahoo




