
この記事のポイント
- ナイジェリアで確認されたエボラ出血熱の患者が夫とともにスイスへ移送され、スイス当局が無事に着いたと確認した。
- WHOは国内に治療中の感染者はいないとし、保健相は新たな感染者が出なければ12月7日に終息を宣言できると述べた。
- 病院の若手医師らは、受け入れ態勢をすぐに整えることと、最前線で働く医療従事者を守ることを政府に求めている。
西アフリカのナイジェリアで確認されたエボラ出血熱の患者が、治療のためスイスへ移送されました。スイス当局は、最初の感染者(指標患者)とその夫が無事に到着したと確認しています。世界保健機関(WHO)は、この移送によってナイジェリア国内で治療中の感染者はいなくなったとしています。
移送の経緯と現在の状況
フランスの国際ニュース局フランス24や現地紙パンチなどによると、患者はナイジェリア国内で感染が確認されたあと、スイスへ移されました。スイスは高度な隔離設備を持つ医療機関があり、重い感染症の患者を国外から受け入れた例があります。今回、なぜスイスが受け入れ先になったのか、患者の国籍や詳しい経緯は、元の報道からははっきり読み取れません。
現地テレビ局チャンネルズ・テレビジョンによると、ナイジェリアの保健分野を担う閣僚パテ氏は、新たな感染者が出なければ12月7日に流行の終息を宣言できるとの見通しを示しました。エボラ出血熱の潜伏期間は最長21日とされ、WHOはその2倍の42日間、新たな感染者が出ないことを終息宣言の目安にしています。この日付もその考え方に沿ったものとみられます。
エボラ出血熱とナイジェリアの過去の経験
エボラ出血熱は、発熱や出血などを起こすウイルス感染症です。患者の血液や体液に触れることで感染し、致死率が高いことで知られています。ナイジェリアでは2014年、西アフリカで大流行が起きた際に、最大都市ラゴスに感染者が入国しました。このときは接触者を徹底して追跡し、数か月で封じ込めたため、国際的にも成功例として評価されました。人口2億人を超えるアフリカ最大の人口国だけに、感染が広がった場合の影響は大きく、早く封じ込められるかどうかが注目されています。
医療現場からは備えを求める声
一方、現地紙プレミアム・タイムズによると、病院で研修中の若手医師(レジデント)らは、病院の受け入れ態勢をすぐに整えることと、最前線で働く医療従事者を守ることを求めています。エボラ出血熱では、防護具が足りないことなどから医療従事者が感染する例が過去にも多くありました。ナイジェリアでは医師の待遇や病院の設備をめぐる不満が以前からあり、今回の要求もその流れにあるとみられます。
国内で治療中の感染者はいなくなりましたが、終息の宣言までは接触者の健康観察が続きます。医療現場の備えを含め、政府がどこまで対策を続けられるかが問われます。
※本記事はナイジェリアの現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:France 24




