
この記事のポイント
- 香港の宏福苑火災について独立委員会が報告書をまとめ、李家超行政長官が記者会見で内容を説明した。
- 報告書は住宅局の独立審査組(ICU)の責任が最も重いとし、何永賢住宅局長の辞任が受け入れられた。
- ICUに代わる新しい監督組織を設けるほか、改修工事の入札談合を最高で禁錮10年の刑事罰の対象にする。
大規模火災の検証結果を公表
香港の李家超(ジョン・リー)行政長官は、関係する高官とともに午後に記者会見を開き、新界・大埔(タイポー)地区の住宅団地「宏福苑」で起きた大規模火災について、独立委員会がまとめた報告書の内容を説明しました。宏福苑は、香港政府が分譲する低価格の持ち家「居屋(ホーム・オーナーシップ・スキーム)」の団地です。この火災は外壁の改修工事中に起き、多くの死傷者を出しました。香港で近年最悪級の惨事とされ、原因と責任の解明が求められていました。
「最も責任が重い」のは住宅当局の検査部門
現地報道によると、報告書は、住宅局の下にある「独立審査組(ICU)」の責任が最も重いと結論づけました。香港の公営住宅は一般の建物を対象とする建築物条例の適用外で、ICUが代わりに建物の安全を監督しています。報告書の判断を受け、李長官は何永賢(ウィニー・ホー)住宅局長の辞任を受け入れました。行政のトップが責任をはっきり認めた形で、政治責任のとり方としても注目されています。
ICUを廃止し新組織へ
再発防止策として、黄偉綸(マイケル・ウォン)副財政長官は、ICUに代わる「公営住宅建築物管制組」を来月までに設けると説明しました。外部からのチェックが働きにくいと指摘されてきた公営住宅の監督の仕組みを、組織から作り直すねらいとみられます。
改修工事の「入札談合」に刑事罰
政府は、マンション改修工事の入札談合(香港では「圍標」と呼ばれる)を刑事罰の対象にする方針も示しました。報道によると、罰則は最高で罰金1,000万香港ドル、禁錮10年です。香港の古い高層住宅では、住民の管理組合が発注する大規模修繕で、業者同士が示し合わせて工事費をつり上げるといった問題が長く指摘されてきました。今回の火災でも、改修工事の発注や管理のあり方に関心が集まっていました。
評価と今後の焦点
親政府派の立法会議員・林建岳氏は、報告書を「客観的で公正」と評価し、政府が責任を引き受けて改革に取り組む姿勢を支持しました。今後の焦点は、新組織が実際に検査を厳しくできるか、刑事罰の導入で修繕業界の慣行が変わるかです。犠牲者の遺族や住民の生活再建がどう進むかも引き続き問われるとみられます。
※本記事は香港の現地報道をもとに、編集部が日本語で再構成したものです。
📰 情報ソース:Yahoo




